テレビ・ラジオで放送された番組・CM4万本以上を視聴できるほか、展示やイベントを通じて放送の今と昔を学べます。 入館無料

videocam
ニュース映画

毎日世界ニュース 394 中国ウルシの波紋

番組ID
N00720
※放送ライブラリーの視聴ブースでは、番組IDを入力することで、簡単に番組を選べます。
上映日
1959年02月25日(水)
時間(秒)
196
カテゴリ
科学・技術・産業
概要
日中貿易の中断以来ウルシ不足に悩む漆器業者たちは、1959年2月20日総評(日本労働組合総評議会)を訪ね、このほど中共(中華人民共和国)からウルシ輸入の朗報をもって帰国した岩井章事務局長に感謝決議を贈った。早速、総評を窓口に取引きしたいと政府に陳情したが、自民党の福田赳夫幹事長は「中共の日本分断作戦だ」とけんもほろろ。漆器の町会津若松市でもウルシ不足は深刻そのもの。需要の殆どを中国ウルシに頼って来ただけに、日中貿易中断は、この町の関係業者3万の人々に深刻な打撃を与えている。しかもその中国ウルシも既に底をつき、一部の工場では操業を停止、その余波は木地屋にも及んで来た。新しい合成塗料をとり入れて活路を見いだそうと躍起になっているが、品質の低下は避けられそうもない。たまりかねた業者たちは総決起大会を開いて、ウルシが入るなら社会党でも共産党でもよいと悲痛な訴え。生きるためには、岸信介内閣の静観政策ももはや限界に来たようだ。

同じ年代の公開番組

毎日世界ニュース 403 二大政党下新知事きまる

2大政党下、初の統一知事選挙は、各地で華々しい選挙戦を展開、特に北海道、東京、大阪、福岡では自民、社会両党が対立候補を押し立てて対決、乱戦模様となった。違反と知りながらパレードをするのも追い込みなればこそ。1959年4月23日は投票日。函館ではトラピストの修道士達も清き一票を投じた。激しかった選挙戦を反映して全国的に出足は上々、前回の選挙を上回る79パーセントの投票率を示し、今後4年間の地方政治に国民の審判は下された。社会党の地盤と見られていた北海道で、自民党の町村金五氏が勝ち名乗りを上げれば、福岡では汚職追放をかかげて社会党の鵜崎多一氏が、自民党の土屋香鹿前知事を押さえて当選、早速県庁職員を前に第一声を上げた。最大の激戦地大阪では、左藤義詮氏が接戦の末、見事金的を射止めた。地方選挙の天王山東京では、自民党の推す東竜太郎氏がゴールイン、政府与党を喜ばせた。意外の不振に社会党本部は気勢が上がらない。特に東京での有田八郎氏の落選は大きな痛手だった。問題の多い都政を預かることになった東新知事の初登庁。清く明るい地方政治の確立のために、私達の選んだ人のお手並みを見守りたいものだ。


videocamニュース映画