大分市にある開院１１年目の助産院。院長は助産師歴３０年以上の生野さん。彼女が助産師として多くの人に伝えたいのは「自然なお産の大切さ」。自分が取り上げた子どもを孫のように思い、助産師という仕事を天職と考える生野さんの日々を描く。

原爆投下直後に広島市内に入り、被爆した「入市被爆者」たちが、原爆症患者認定を求めて戦い続けた裁判の記録。◆投下直後に海軍の命令に従って市内に入り、救助活動を行って被爆した甲斐さん。広島を出たあとで下痢などの症状に襲われ、その後甲状腺悪性リンパ腫や原因不明の発作、倦怠感などによる入院・手術を繰り返してきた。国はこうした入市被爆者に対して原爆症の認定をしてこなかった。２００３年、高齢化してきた入市被爆者たちが全国で集団申請・集団訴訟に踏み切った。物理学者で、被爆者でもある名古屋大学教授の沢田さんも証言台に立った。

秋田市の「しらゆり一輪車クラブ」の「リリー・ドールズ」は、小学３年から中学１年までの女子１２人のチーム。一輪車の技能だけでなく周囲への感謝の気持ちも育てたいというコーチのもとで、全国大会の上位入賞を狙って厳しい練習を積む少女たちの姿を追う。

柳生十兵衛が幕府転覆を謀る朝廷の陰謀に決然と立ち向かう激動編。十兵衛は父・但馬守に九州島原が一触即発の状態であることを知らされ、その指導者を斬れとの命を受ける。原案：津本陽。（２００６年４月６日～５月２５日放送、全７回）◆最終回「武士（もののふ）の剣」。柳生十兵衛（村上弘明）は松平伊豆守信綱（西郷輝彦）の原城総攻撃を止められなかった。荒木又右衛門（高嶋政宏）は大納言・円条寺業平（杉本哲太）の陰謀を浪人たちに明かし、「おのおの、武士として自分の生き方をまっとうせよ」と説く。だまされたと知った天草四郎（崎本大海）は、円条寺と対決するが、斬られてしまう。それを見た十兵衛は円条寺を斬り、院宣も始末する。そして、又右衛門は武士として十兵衛と最後の対決に臨むのだった。

“主婦の視線”を武器に、男性刑事や検事では気づかない手がかりを発見して事件を解決に導く女性検事・鶴丸あや（名取裕子）を主人公にしたシリーズの第３弾。（２００６年４月２０日～６月２２日放送、全８回）◆宮大工の糀谷（宇津井健）がなじみのバーのママを殺したとして送致されてきた。逮捕のキッカケとなったのは、京都府警捜査一課の北村警部（船越英一郎）と中京署の池内刑事（益岡徹）らとの合同捜査による覚せい剤密売組織の摘発だった。殺されたママは組織関係者の愛人であり、殺害現場に糀谷の名入りのバッグが残っていたのだ。

２００６年１０月、鹿児島市に世界初の医療装置が設置された。従来の「縦」「横」「高さ」という三次元の概念に「時間」を加えた四次元で放射線を照射し、呼吸で動く体幹部のがんを正確に叩こうという装置。設置した厚地院長、開発に携わった慶應大学医学部の植松さんなど、がんに挑み続ける医の世界を描く。

四国が誇る人々が築き上げた文化、歴史、かけがえのない自然など、毎回１テーマで「四国の至宝」を伝えるシリーズ番組。（２００６年４月２日～２００７年３月２５日放送、全５０回）◆愛媛県西条市・久万高原町。標高１９８２メートル、西日本最高峰・石鎚山。四国山地東西１００キロの頂となる山である。日本百名山の一つであり、日本七霊山の一つでもある事から「霊峰石鎚山」とも呼ばれる。最高峰の「天狗岳」、石鎚神社山頂社のある「弥山」など、複数の頂から織成される石鎚山。東西南北、四季、朝夕によって様々な表情を見せてくれる。ウリノキ、ウツキ、マイヅルソウ、イワカガミ、ミヤマダイコンソウなどの植物の宝庫でもある。

重度の障害を逆バネとして前に進む女性と、彼女を支える看護学生たちの交流を中心に、支えあいながらともに生きる人と人とのかかわりの形を描く。◆南国土佐の高知の夏、ひときわ熱い「よさこい」の乱舞の中、大きな拍手を浴びるチームがある。障害を持つ人たちが参加している「てんてこまい」、リーダーの上田さんも車椅子の生活で、胸から下の感覚がない。医療ソーシャルワーカーとして働く彼女は、自分の経験をもとに事故や病気で悩む人たちの心によりそって仕事をしている。そして彼女の生活も、介助なしには成り立たない。看護学科の学生たちが実地研修を兼ねてサポートし、先輩から後輩へと引き継いで１２年になる。“生きた教材”であると同時に、学生たちの相談役でもある。