ラジオドキュメント 路傍の人 | ラジオ番組 |
番組ID | R22575 |
---|---|
放送日 | 2018.05.31 |
分数 | 50 |
ジャンル | ドキュメンタリー・録音構成 |
放送局 | 南海放送(RNB) |
製作者 | 南海放送(RNB) |
制作社 | 南海放送(RNB) |
出演者 | ナレーション:松岡宏忠、朗読:中ムラサトコ |
スタッフ | 制作:荻山雄一、制作:伊東英朗 |
概要 | ふるさとを追われたハンセン病患者は、療養所で名前を変えされられた。それは「園名」と呼ばれている。13歳の春、愛媛県の小さな集落から瀬戸内海の島、大島青松園に隔離された井土ヤツ子(いづち・やつこ)さん。彼女は、塔和子(とう・かずこ)という園名で千篇の詩を生み出した。「胸の泉に」で彼女は「かかわらなければ/この愛しさを知るすべはなかった/この親しさは湧かなかった/…/ああ/何億の人がいようとも/かかわらなければ路傍の人/私の胸の泉に/枯れ葉いちまいも/落としてはくれない」と綴った。人間であることを否定され、家族にまで及んだ痛み。塔和子は人間の本性を見抜き、命の意味を問い続けた。その詩は海を渡り、ふるさとでも受け入れられた。しかし本名で帰郷したのは、83歳の生涯を終えた後。ふるさとは、私たちは、人間としての彼女を本当に受け入れたのか。今、堂々と本名を名乗れる社会になっているのだろうか。 |