人気番組の出演者や制作者が自らの番組を振り返る「人気番組メモリー」。第8回は、日曜夜10時30分から日本テレビ系列で放送されていた「進め!電波少年」を取り上げました。
この番組は“アポなしロケ”や“大陸横断ヒッチハイク”などが話題を呼び、またCGアートを背景にして出演者の顔や上半身だけをクロマキー合成するという、それまでになかった斬新な演出で注目された番組です。ゲストに、司会者兼アポなしリポーターとして出演したタレントの松村邦洋さん、“猿岩石のヒッチハイク”に同行したディレクターの〆谷浩斗さん、番組プロデューサーの土屋敏男さんをお招きし、放送当時のエピソードや苦労話などを伺いました。
<番組概要>
"アポなしロケ"や"大陸横断ヒッチハイク"など、斬新なシリーズ企画を次々と生んで話題を呼んだ人気バラエティ。CGアートを背景に出演者の顔や上半身だけをクロマキー合成するというスタジオシーンの演出も注目された。(1992年7月5日〜1998年1月1日/日本テレビ)
<セミナーのようす>
番組VTRとトークに会場は終始笑いの渦だった。「とにかく撮影し続けるのがポリシーで、砂漠で遭難しかけた時もカメラは回っていた」と松村。『猿岩石ヒッチハイクの旅』は「バラエティで数ヶ月に渡る連続企画はそれまで無かった。ドラマのように"最終回"がある作りにしたかった」と土屋。ロケに同行した〆谷は「途中でリタイアしても、それは1つの物語だと考えた」と振り返る。常に視聴者を裏切りたいという思いは強く、ヒッチハイクものが続き「旅番組だ」と思われれば部屋から一歩も出ない「懸賞生活」を、「売れない芸人の番組」と言われれば現役アイドルを...と、常に逆の企画を打ち出していったという。"バラエティでありながらドキュメンタリー"という新ジャンルを打ち立てたことこそが、この番組の最大の斬新さだったと言えるだろう。