冷戦構造が崩壊し、国連の権限が低下する中で、アフリカでは内戦・難民・飢餓が恒常化している。アメリカを中心とする市場経済のグローバル化はアフリカ諸国を重債務国に転落させた。先進諸国が人権問題を議論している間に、アフリカでは幼児労働が常態化しエイズが猛威をふるい、人権以前に生存そのものが脅かされている。アフリカの現在を伝えるシリーズ。◆第１回はソマリア。１９６０年の独立以来、絶え間ない政権争奪が繰り返されてきた。１９９１年の大統領追放後全土に内戦状態が広がり、９４年には国連の「人道的介入」により武力的解決が図られたが失敗。内戦は泥沼化し、主要都市が廃墟と化すに至っている。

長寿国ニッポンでいきいき生きる、百歳の人たちを丹念な取材で追い、その「いま」をユーモアたっぷりに描くシリーズ。◆西表島のマングローブの林をぬって流れる仲間川。ほど近い公園では、近所のお母さんたちが集まってゆんたく（おしゃべり）の真っ最中。笑いの輪の中心にいるのは、去年１００歳になった清子おばぁこと福地清子さん。散歩の途中で立ち寄る公園はおばぁのお気に入りの場所だ。

北海道の屋根・大雪山系、石狩岳を源とし、大小７０余りの流れを集めて日本海へ注ぐ、北海道最大の川・石狩川。その源から下流へ旅し、北海道の大自然とのふれあい、ダッキーやキャンプなどアウトドア体験や、そこで暮らし活動する人々との出会いなどを織り交ぜて、自然の大切さを見つめなおす。

北海道の豊かな自然、生きてきた人々の歴史や文化、生活、産業など、次の世代へ引き継ぎたい有形・無形の財産の中から、道民全体の宝物として選ばれた「北海道遺産」を、ハイビジョンで撮影された美しい映像と共に紹介する。◆スローライフの時代を象徴する市電は、ヨーロッパ並みの利用定着度を誇る。駒場車庫から始まる市電の一日を点描する。

９．１１のテロによるワールドトレードセンターの崩壊、そしてアフガニスタンへの空爆を複雑な思いで見つめてきたアメリカ在住のアフガニスタン人の女性の帰郷に同行し、国の再建に向けて動き出したアフガニスタンの現状と彼女の思いを追う。◆いま２９歳のマスーダさんはアフガニスタン・カンダハルに生まれ、ニューヨークで育った。この冬、ようやく戦火が止んだ生まれ故郷を訪れ、アメリカに暮らすアフガニスタン人として何ができるのか、その答えを探す。

日本のお笑い芸人が韓国・ソウルで韓国語によるお笑いライブを開催し、韓国人の観客を笑わせることに挑戦するバラエティ番組。◆２００２年、日韓共催ワールドカップサッカー大会の開催を記念して、スポーツだけでなく「お笑い」による両国交流を目指す。「音楽」「絵（視覚）」「漫才（伝統芸）」という異なった芸風の３組の若手お笑いタレントたちが、短期集中で韓国語を学び、ソウルへ飛んだ。そして、韓国語でお笑いライブを開催。隣国とはいえ演芸の歴史も価値観も違う土地で、彼らの「お笑い」は受け入れられるのだろうか。

空前の「蟹ブーム」。２０００年、ロシアから輸入されたカニは、年間８万６千トンにものぼる。北海道の港では連日ロシア船が入港し、カニを荷揚げしているが、ロシア・国家統計委員会によると２０００年に日本に輸出したカニは約３千トンと、二国間の統計には大きな開きがある。取材を進めると、密輸業者による漁獲枠を超えた水揚げ、日本に入港するために必要な「積出証明書」（ポートクリアランス）の偽造が明らかとなった。ロシア側は、以前からポートクリアランスは偽造であると報告してきたが、日本側が黙認を続けてきたふしがある。１０年以上も前からカニをめぐる不正、密輸が続き、輸入が拡大してきたのだった。しかし、こうした密輸が横行した結果、今、輸入されるカニの小型化が目立ち、資源の枯渇が現実味を帯びてきている。「蟹ブーム」の裏にある密輸ビジネスの実態に迫る。

子ども達によるテレビ番組の制作過程を通して、メディアリテラシーの真の意味を考えようという番組。◆中学校対抗ビデオバトルという形で、東京の中学生６人と愛知県の中学生８人が「わが町」をテーマに３分間の番組を作る。また、中学生の子ども記者２人がテレビを体験取材。視聴率について、関東地区のサンプルが６００軒という説明をしているのが興味深い。海外からは、オーストラリアの高校のメディアリテラシー教育の実情も紹介。◆最後はビデオバトルの２校それぞれの「八王子ラーメン」と「八丁味噌」を取り上げた作品を見せ、中学生の判定で東京の中学校に軍配が上がる。◆対象年齢（主な出演者の年齢）：中学生以上