親潮、黒潮など普段耳にする“表層海流”の下を流れる“深層大海流”を追って北の果て・アラスカから南洋のマダガスカルまでを旅し、地球規模で進むさまざまな環境破壊の実情に迫る。◆約２千年をかけて深層の海底を巡る深層大海流。赤道で温められた海水を極地へ、また極地で冷えた海水を赤道へ運び、熱分布の偏りを減らして気候を維持安定させている。また、極地で冷えて沈んだ海水には、海底の豊富なプランクトン、ミネラルが含まれている。これらをゆっくりと赤道まで運んでいく過程で、海の恵みを世界中にもたらしている。この海流の始まる土地・アラスカのバローで、さまざまな温暖化の兆候を取材。研究所を訪問し、温暖化と大海流の関係を徹底調査する。また、海流が浮上して表層海流と混ざる場所のひとつ・マダガスカルでは、海洋民族の生活を体験し、海の恵みを体感する。しかし、彼らの暮らしも近年揺らぎ始めているという。

子どもたちから“はげつる和尚さん”と呼ばれる渡辺ぎ誠（ぎじょう）さん、８４歳。ボランティア中心の生活を送る和尚さんの日々と悩みを描く。◆その１日は２５キロの自転車こぎに始まる。目的は空缶拾い。５年間で得た１００万円近くの収入は、全額地元の障害者施設に寄付した。また、戦時中に通訳として活躍した英語力を生かし、子どもたちに英語を教えている。５４歳で出家したとき家族から大反対された渡辺さんの現在の悩みは後継者。そんな時、意外な人物が名乗りをあげる。

人気劇画「人間交差点」の新ストーリーとして書き下ろされた人間ドラマ。仕事に行き詰まり、故郷の町に戻って来た新聞記者マリエ。彼女はそこで祖母の弟で元新聞記者の由次に出会う。（２００６年８月１９日～９月２日放送、全３回）◆第２回「赤ひげの歳月」。マリエ（佐藤江梨子）は由次（仲代達矢）の原稿の中に、ある青年医師について書かれたものを読む。その医師・佐田（山口馬木也）は有能な研究者であったが、教授と対立して大学を追われ、小さな診療所で働いていた。そして復学の誘いがあった際、彼は一介の医師、下町の赤ひげとして生きる道を選んだのだった。２０年後の今、マリエはその佐田が贈収賄の罪に問われ、警察に逮捕されたことを知る。原作：矢島正雄・弘兼憲史「人間交差点～遠い唸り～」、内海隆一郎「翼ある船は」。

定町廻り同心のご隠居・仏の慶次郎が江戸庶民の悩みや揉め事をひもとく、一話完結の連続時代劇。原作：北原亞以子。（第３シリーズ／２００６年１０月１２日～１２月２１日放送、全１０回）◆最終回「峠の果て」。四方吉（パクソヒ）と宗七（塚本晋也）の２人は、ともに生きるために人を殺した。四方吉は慶次郎（高橋英樹）に諭され、生きて償う道を選ぶ。しかし島流しの後、人生のすべてを失い、慶次郎を恨んで襲った。一方、宗七は名前を変えて過去を捨て、商いをしながら善行を施して皆に慕われている。罪を認めた四方吉が救われず、罪から逃げた宗七が救われたのか…。慶次郎は自分のしてきたお役目について思い悩む。明けて正月、ついに宗七は慶次郎を呼び出し、真相を語る。

難病のため太陽の下に出られない歌手志望の女性と、人生の目的を見つけられずに漫然と日々を送る男性が、同級生や主治医、アルバイト先の人々との人間関係で成長していく姿を描く青春ラブストーリー。（２００６年７月１４日～９月１５日放送、全１０回）◆第１回。日々を漫然と暮らす藤代孝治（山田孝之）は、親友の大西雄太（田中圭）、立浪隆介（川村陽介）、加藤晴男（濱田岳）と海開きのビーチを訪れていた。海開きの様子を撮影していた松前美咲（佐藤めぐみ）は、そのビデオを持って雨音薫（沢尻エリカ）のもとを訪れた。薫は太陽の光を浴びることができない、ＸＰ（色素性乾皮症）という難病を抱えているため、彼女に昼間の世界を見せてあげようというのだ。薫は歌手志望だったが、コンテストに応募する楽曲はいつも落選。「あなたは本気で誰かを好きになったことがありますか？」とコメントされて悩んでいた。美咲の持ち込んだビデオに一瞬映っていた孝治の姿に惹かれた薫は、彼を思って詞を書き始める。

ミュージシャン・さだまさしがラジオのディスクジョッキースタイルで送る真夜中のスペシャルトークライブ番組。◆第３弾となるこの回は、ＮＨＫ長崎放送局から生放送。視聴者からのハガキをユーモアあふれるトークで紹介、名曲ライブもありの９０分。ハプニングも取り込みながら、にぎやかに届ける。曲は「紫陽花の詩」「精霊流し」「殺風景」「長崎小夜曲」。

丸亀藩主を父に持つ自由闊達な浪人・桂木新二郎、通称“桃太郎”が、理不尽な悪を退治する痛快時代劇の新シリーズ。（２００６年７月２５日～９月５日放送、全８回）◆厳しい母・千代に育てられた桂木新二郎は、その反動かすっかり女好きのぐうたらに成長。浅草奥山の矢場「あたり矢」の女将お葉に惚れこんで転がり込み、用心棒兼居候としてゴロゴロする毎日を送っていた。ある日、押し込みが市中引き回しにされているのを見ていた新二郎は、武家の女にぶつかられた。その後ろから侍３人が追いすがるのを見た新二郎は、事情は知らずとも放っておけずに侍の前に立ちふさがる。ところが仲間と思われる侍が大挙して駆けつけ、一時退却した。その日、新二郎は自分に瓜二つの侍に出会った。丸亀藩の若殿・若木新太郎、実は新二郎の双子の兄であったが、二人ともそんなこととは知る由もない。

ＮＨＫ連続テレビ小説第７２作「ファイト」（２００５年３月２８日～１０月１日放送）の総集編。ヒロイン・優が一家離散という逆境に立ち向かい、家族との関係や友情に悩みながらも、馬との出会いを通して夢を見つけていく姿をさわやかに描く。作：橋部敦子。（全４回）◆総集編・第２回「しんじる」。高校生になった優（本仮屋ユイカ）は俊足を買われ、ソフトボール部の大会試合でベンチ入りメンバーに選ばれた。０対０で迎えた最終回、代走の優が本塁に滑り込みセーフ、チームは勝利する。しかし練習で膝を痛めていた優は、引退を決める。一方、父・啓太（緒形直人）はバネ工場の閉鎖後、アルバイトで生活を支えていた。無理をしている啓太を見ていた優は、里夏（垣内彩未）に向かって「お父さんは間違ってない」と主張する。