「総理に最も近い男」といわれた加藤紘一もと自民党幹事長が、秘書の巨額脱税事件の責任を取って議員辞職し、１年が過ぎた。散り散りになった秘書たち。本人や秘書たちへの証言をもとに、事件の背景と「政治とカネ」の問題に迫る。

幕末の大奥を舞台に、男子禁制の場所で恋愛・憎しみ、怒り、嫉妬、悲しみ、いじめなどの愛憎劇を繰り広げる女たちの姿を描く。（２００３年６月３日～８月１９日放送、全１１回）◆第１話「将軍の女たち　運命の出逢い」。薩摩の武家の娘・敬子（菅野美穂）は、藩士・克顕（原田龍二）のもとへ嫁ぐ日を夢見て幸せに暮らしていたが、突然の藩命で徳川１３代将軍・家定（北村一輝）のもとへ輿入れすることになり、名も篤子と改められる。大奥の異様な雰囲気に戸惑う篤子。一方、大奥へ奉公に上がった商家の娘・まる（池脇千鶴）が失態を犯す。大奥総取締の瀧山（浅野ゆう子）に反発を感じていた篤子は、まるを自分の世話係にすることにする。

ＮＨＫ連続テレビ小説第６７作「まんてん」（２００２年９月２日～２００３年３月２９日放送）の総集編。宇宙飛行士を夢見る少女が、周りの人々の助けを借りながらさまざまな困難を乗り越え、夢を実現するまでを描く。作：マキノノゾミ。（全４回）◆総集編・第３回「宇宙への道は険しいけれど」。死んだと思っていた父・源吉が突然現れた。自由に生きたかったから家族を捨てたという源吉の言葉にショックを受ける満天（宮地真緒）だったが、それは再婚した母を思っての嘘だった。大阪に出てきて２年半、一人前の気象予報士となった満天。一方で医師への道を捨て、国際宇宙ステーションの開発に取り組む陽平に、宇宙飛行士への挑戦のチャンスが巡ってきた。

新潟各地にある、ご当地おやつの数々。その現地を訪ね、人気の秘密や誕生秘話を探る。◆おやつというと子どものもの、と感じる人でも、懐かしいふるさとにしかないお菓子ならつい手が出るというもの。新潟各地には、昔から地元で愛されてきたご当地おやつがたくさんある。下越地方を中心に、縁日になると出現する「ぽっぽ焼き」の屋台。その素朴な味わいの秘密、そしてなにゆえ「ぽっぽ」焼きなのか。全国どこにでもあるかりん糖、しかしこれも地域によってその趣が異なる。また米どころ新潟ならでは、お煎餅も各地の味わい。いまでは全国に知られた「柿の種」誕生秘話も。

昭和４５年（１９７０）から廃館同然だった芝居小屋が、町民の熱意で復興され、常に芝居を上演する「常設公演」の小屋として新たなスタートを飾った。擬人化した芝居小屋の語りで綴るドキュメンタリー。ＦＮＳドキュメンタリー大賞参加作品。◆江戸時代から鉱山の町として発展してきた秋田県小坂町。「康楽館」は鉱山従業員の娯楽施設として明治４３年（１９１０）に誕生し、町のシンボルとして親しまれてきたが、鉱山資源の枯渇と共にさびれてしまう。しかし昭和６１年にめでたく復興成り、東京浅草育ちの伊東座長を新たに迎えて常設小屋として出発。復興以来の上演回数はまもなく９千回を数える。座長率いる小坂剣誠会は役者の卵たちで構成、毎年メンバーが入れ替わる。今年も新たな若者４人が、座長と共にやってきた。

千葉県の安食駅では、午前３時から朝市が開き、九十九里から運ばれた冷凍ものの魚介類が並ぶ。農家の女性らは自らが栽培した農作物にこれらの魚介類を加え、東京まで行商に出るのである。安食駅からは今も２０人近い女性が行商に向かう。その中の一人、武田さん（８０歳）は行商を５０年続けている。かつて行商は農家に貴重な現金収入をもたらしていたが、武田さんが行商へ行く理由はそれだけではなく、亡くなった夫との確執があったという。自分の体重以上の荷物を背負い、電車に乗り込む武田さん。電車内では商品の種類を増やすため、顔なじみと物々交換を行う。やがて東京に近づくにつれ、通勤・通学の客が増えてくる。中には苦情の声もあるが、人情に支えられながら行商を続けている。武田さんは同居している息子夫婦が起きる前に出かけ、昼頃誰もいない家に帰ってくる。しかし、一人娘であったがために、夢を捨て、家督を守らなくてはなかった武田さんにとって、自由な時間を謳歌できる今は幸せだった。隠居を進める人もいるが、武田さんは今日も重い荷物を持って行商を続けている。

作家の書下ろしによる一話完結の物語を、俳優の朗読とイメージ映像で綴る。ひとつの出会いが翌週に新たな出会いを生むスタイルで、一ヶ月にわたって展開していく。◆この回は北川悦吏子作・本上まなみ朗読の第２回「お洒落をした言いわけ」。

女優・岸本加世子と歌人・田中章義の二人が、お茶の源流を中国に訪ねるドキュメンタリー。静岡放送開局５０周年記念番組。◆静岡県出身の二人は、静岡茶のルーツと言われる「径山茶」ゆかりの浙江省径山寺から旅を始める。岸本は杭州の龍井（ろんじん）村へ向かう。ここで生産される龍井茶は中国最高級の緑茶として有名だ。岸本は出稼ぎに来ている娘たちと一緒に茶摘や釜炒り作業を体験し、日本と中国の茶の違いを学び、人々のお茶への思いを知る。一方、田中は幻の茶「黄山毛峰」の産地・黄山や、日本に茶の実と仏書を持ち帰った高僧・聖一国師の生地を訪ねる。