テレビ・ラジオで放送された番組・CM4万本以上を視聴できるほか、展示やイベントを通じて放送の今と昔を学べます。 入館無料

videocam
ニュース映画

毎日世界ニュース 388 雪に埋れた有峰ダム

番組ID
N00697
※放送ライブラリーの視聴ブースでは、番組IDを入力することで、簡単に番組を選べます。
上映日
1959年01月15日(木)
時間(秒)
143
カテゴリ
地域
概要
富山市の南東ほぼ40キロ、中部山岳地帯から流れ出す常願寺川水系の上流に建設中の有峰ダムは、雪に埋もれた冬の間交通は途絶え、唯一の交通機関として、ヘリコプターが小見町の前進基地と工事現場との間を連絡している。天候の安定しない山岳地帯の僅かな晴れ間を縫って、山肌に迫り、谷間を越えて、20キロに及ぶ困難な飛行が続けられる。ダム建設の現場では積雪は2m余り、零下15度の寒さにパワー・ショベルやダンプ・トラックは、身動きも出来ず、作業員は吹雪の晴れ間を待って、7分通り出来上がった巨大なダムの除雪作業にスキーで出かける。ただ、山腹に通される導水路のトンネル工事だけは、雪にも負けない逞しい建設の響きを轟かせているが、この工事現場に空からの使者のヘリコプターが着陸すると総出で歓迎する。ダム建設に尽くす人達の命の綱として、物資輸送に、急病患者の移送に、雪の山や谷に爆音高く響かせて、今日もヘリコプターは飛行を続けている。

同じ年代の公開番組

毎日世界ニュース 426 救援を待つ災害地

次第に明らかになっていく伊勢湾台風(台風15号)の被害状況。奈良県吉野郡川上村では山津波で54人が生き埋めとなり、救出作業は困難を極め土砂にのまれた人々の生命は、全く絶望視されている。伊勢神宮では樹齢8百年を超す神木が根こそぎに倒されて、復旧作業に初めて神域にクレーン車が入った。あれから一週間、依然泥海に孤立したままの中京地方では、ついに大切な土地家屋を捨てて、被災者たちが危険を冒して続々と舟や車で集団避難を開始。しかし、衰えを見せぬ濁流にもまれて、自衛隊の救出作業もなかなかはかどらず、空からは日米40機のヘリコプターが出動、人々は着のみ着のまま恐怖におののきながら避難所へ運ばれて行く。国道にも延々と避難者の列が続いている。一方、全国からの救援物資もようやく到着、地元高校生の勤労奉仕で災害地へ向けて食糧のピストン輸送が始まったが、救援物資を積んだ車が至る所で立ち往生。やっと届いた物資も、現地ではわずかに握り飯と、キャベツ1個に水1升の配給というわびしさだ。それでも久しぶりにありついた食料で僅かに生気を取り戻したが、ほっとする間も無くまたも無情の雨が降って、決壊した堤防からは再び海水が逆流、豊作の夢は無惨にも湖水に呑まれてしまった。更に、1週間にわたる長い汚水の中の生活に伝染病が至る所で発生。既に名古屋市内の病院は450名の赤痢患者で満員の有様。死者・行方不明合せて5千名を突破。学校の校庭にはまだ引取り手も無い死体が、野ざらしのまま冷たい雨に濡れている。やっと始まった仮堤防工事もはかどらず、水が引くまでには2、3ヵ月もかかりそうな現状だ。1959年10月3日、岸信介首相が名古屋に到着、翌4日には皇太子さまもお見えになって、空から水害地の惨状を視察した。史上空前の惨禍を受けた災害地は、泥海の中で今救援の手を待ちわびているのである。


videocamニュース映画