わが国における都市照明の先駆者として、各地の都市照明を数多く手がけてきた石井幹子氏が、都市デザインにおける光の役割と、これからの都市と光と人との新たな関わりを考える。ライトアップとも呼ばれる都市の景観照明は、１９２０年代にパリで始まり、日本では１９８０年代から導入された。東京タワーや姫路城などランドマークを照らすことで、都市の夜の表情が生き生きと魅力的なものとなる。石井さんが関わった作品を中心に、事例を挙げながら解説する。

「親切」や「優しさ」などをテーマにしたショートストーリー。日常のささいな出来事のなかに隠された、心打たれる瞬間をつづる。◆この回は「心に傘を」。

首都圏の隠れた観光スポットを地元放送局が紹介する「遊とりっぷ」シリーズの第６回。◆千葉県を訪れた原田大二郎とローラとアンジェラ。幻の美味しい米・長狭米を求めて、南房総・鴨川の長狭地区にホームステイをする。豊かな自然を満喫し、昔ながらの五右衛門風呂も体験する。

ガマを使って農具などを編む作業は、冬の農閑期のもの。鳥取県・智頭町芦津の寺谷さんも田畑が雪に覆われる冬場にガマ細工を手がけている。湿地に自生しているガマの株を秋の彼岸の頃に刈り取り、水洗いしてぬめりをとった後、一か月ほど陰干しして材料とする。芦津地区では盛んにがま細工がつくられていたが、材料のガマが減ってしまったこともあり、一時がま細工をする人が途絶えていた。寺谷さんは、祖父がわら細工をしていた手法を参考に、６年ほど前から編みはじめた。底の部分から編み始め、折り返して袋状に編んでいく。上まで編みあがったら上部の口を編み出来上がり。寺谷さんは農作業用のコシズ（腰付けの物入れ）や農作物などを入れる背負いカゴ、運搬用のオイコの他、敷物も編んでいて、使ってもらっている人の笑顔を思い浮かべながら編み続けている。

日本のお笑い芸人が韓国・ソウルで韓国語によるお笑いライブを開催し、韓国人の観客を笑わせることに挑戦するバラエティ番組。◆２００２年、日韓共催ワールドカップサッカー大会の開催を記念して、スポーツだけでなく「お笑い」による両国交流を目指す。「音楽」「絵（視覚）」「漫才（伝統芸）」という異なった芸風の３組の若手お笑いタレントたちが、短期集中で韓国語を学び、ソウルへ飛んだ。そして、韓国語でお笑いライブを開催。隣国とはいえ演芸の歴史も価値観も違う土地で、彼らの「お笑い」は受け入れられるのだろうか。

インド・デリー郊外にある高さ７２ｍのミナレット「クトゥブ・ミナール」は石造建築としては現在でもインド最高の高さを誇る。１２世紀に北インドを制圧したイスラーム王朝が建てたものである。このミナレットに加え、ムガル建築の典型となったフマユーン廟は、インドの歴史を特徴づける重要な記念碑として、１９９３年に世界遺産に登録された。◆イスラーム軍は、自らの権威を示すため、デリー郊外にモスクと「クトゥブ・ミナール」を建設した。さらにイスラーム軍は、ヒンドゥー教の寺院をことごとく破壊し、その石材をモスクの建設に利用した。しかし、イスラームは偶像を禁止しているため、元々刻まれていた神々の顔は全て削り取られている。一方、フマユーン廟は、ドームやアーチといったペルシャ風の建築様式に柱や梁といったヒンドゥーの建築法が取り入れられたインド特有の建築である。建築者は、１６世紀にインド最大のイスラーム王朝をうちたてたムガル帝国。ムガル帝国は、建築だけでなく政治の面でもヒンドゥーとイスラームの融合をはかった。現在パキスタンとの国境紛争でイスラームとヒンドゥーの対立が取りざたされるが、かつては友好的な関係だったのだとデリーのあるイスラーム導師は語る。◆ラクシュミ・ナラヤーン寺院、コナーラクの太陽神寺院、カイラーサ寺院、カンダーリヤ・マハーデーヴァ寺院、ジャマー・マスジット、ニザームッディーン廟、アラーイ門、タージ・マハル廟

作家の書下ろしによる一話完結の物語を、俳優の朗読とイメージ映像で綴る。ひとつの出会いが翌週に新たな出会いを生むスタイルで、一ヶ月にわたって展開していく。◆この回はやまだないと作・勝村政信朗読の第４回「デンリッレハウフルウ」。

沖縄文化を代表する高度な石積み技術を完成させた琉球王国のグスクと関連遺産群は、２０００年に世界遺産に登録された。１２０年前まで、「琉球」という独立王国だった沖縄県。琉球王国は１４世紀から１６世紀にかけて中国、朝鮮、東南アジアとの中継貿易で繁栄し、独自の歴史と文化を形成していった。その王国時代の記憶を刻むのが、首里城をはじめとするグスク（城）を中心とした石造物である。海外交易で栄えた国際色豊かな独自の歴史と文化、そして自然崇拝的な沖縄地方独特の信仰形態を、グスクと関連遺産を通じて紹介する。◆首里城、斎場御嶽、識名園、今帰仁城跡、勝連城跡、座喜味城跡、中城城跡