児童虐待の問題が深刻化する中で、どのように子育てを支援し、虐待を防止するかを学ぶシリーズ。講師は大阪市立大学の山縣文治教授。◆第３回は、社会的養護サービスを取り上げる。現在、３日に１人の子どもが虐待で亡くなるという深刻な状況である。その要因には、親の未熟さ、家族間のストレスや貧困、地域での孤立、育てにくさを抱えた子どもなどがある。虐待の増大を受けて、児童虐待防止法が制定された。この法律では、身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待の４種を示している。子ども虐待への対応としては、まずは親を孤立させず発生を予防すること、問題が発生した場合もできるだけ親子を離さない在宅援助や分離ケア、それが困難な場合に乳児院などの入所施設がある。近年は規模の大きな入所施設よりも小規模なファミリーホーム、里親制度に力が入れられている。分離した家族がもう一度一緒に暮らせるよう、継続的な見守りも重要である。今後、在宅福祉サービスの強化、入所施設の改善、援助計画にあわせた社会的援助サービスの再編成が課題である。

児童虐待の問題が深刻化する中で、どのように子育てを支援し、虐待を防止するかを学ぶシリーズ。講師は大阪市立大学の山縣文治教授。◆第１回では、現代の親子が置かれている状況を把握する。まず、少子高齢化が進行し、依存人口が大幅に上昇している。少子化の要因は複雑で、男女の社会的不平等、婚姻、子育てのそれぞれに関わる要因が考えられる。続いて、現代の子どもと子育てに関する問題を、特に子どもの成長・発達、家庭生活、学校生活、地域社会の面から考える。最後に、問題解決に向けての取り組みの方向を提示する。

東日本大震災から３か月。「言葉の力でできることは何か」について、作家の柳田邦男と詩人の和合亮一による対談で送る。◆和合さんは、福島で罹災し避難所生活も経験した。生きてきた証を少しでも残したい、明日は消えてしまうかもしれないという気持ちが言葉に向かい、Ｔｗｉｔｔｅｒで詩を発信し続けた。紡いだ言葉によって、閉ざされた自分が連帯する自分に変わっていくようだったと振り返る。柳田さんは、喪失感と向き合う時に言葉は力になりうるのか、沈黙という優しさもあるのかもしれないとしながら、和合さんの言葉を受けて、読み手も閉ざされた自分から連帯する自分になりうるのかもしれないと話す。

平日朝の生ワイド番組。今回は、昭和にスポットを当てる「昭和レトロの水曜日」の番外編として、さらに遡って明治をテーマに取り上げる。◆２０１１年は明治が終わって１００年目。明治時代の愛媛は、平成の今の時代にはない気骨やエネルギーに満ちていた。愛媛県松山市出身の正岡子規や秋山好古・真之兄弟が駆け抜けたのも、明治の激動の時代であった。今に残る明治の名残を探したり、「明治のじいちゃん、ばあちゃん」をテーマにメッセージを募集。明治生まれだった家族の思い出が寄せられるほか、明治４３年生まれの女性とも電話でつながる。

今から１００年も前のこと、横浜中華街に全国でも指折りのピアノの製造所があった。名前は、制作者親子の名前をとって「周ピアノ」という。今日では全国で１０台ほどしか残っていない周ピアノを、地元横浜出身のピアニスト、中村由利子さんが実際に演奏しながら、歴史に翻弄され、幾多の困難を乗り越えてきた運命をたどる。◆大正時代の中華街の絵葉書に、楽器店の看板が写っていた。上海でピアノ作りを学び、明治４５年に横浜で創業した周しょう生さんの洋琴（ピアノ）の店だった。周ピアノは家一軒買えるほど高価だったが、家具のように美しい装飾と音の良さが評価され、事業は順調だった。だがその後、周さん一家と中華街の人々を、関東大震災、戦争という大きな試練が待ち受けていた。◆ＦＭヨコハマ特別番組

毎週日曜の夜放送のトーク番組『私の書いたポエム』の、年に一度のスペシャル版。１１月２３日、都内ホテルで長岡一也アナウンサー、大橋照子さんの司会による公開録音が開催された。「希望」というテーマで詩の朗読とゲストの杉真理さんによるライブ、そしてトークを届ける。まずは、福島県在住の詩人であるゲストの和合亮一さんが、震災発生後に書いた自詩「希望」を静かにそして激しく朗読する。続いてリスナーからの創作ポエムから優秀な６作品を発表し表彰する。大切な人を見送り残された人の希望、震災の身近な体験を題材に犬の気持ちになって書かれた希望、病気の中で見出した希望。住職の中野東禅さんは、試練をどうやって希望に変えるかを説く。（６０分の編集版を公開）

民放統一キャンペーン「ラジオがやってくる」で実施されたワークショップの模様を伝える。地元劇団を主宰する桝形浩人が、応募のあった県内の小中高校を訪ね、自分を表現するワークショップを行った。前半の小学校では言葉のキャッチボールから始めて、全員での詩の朗読へ。最初は戸惑いを見せていた児童たちが、コミュニケーションの難しさ、面白さに気づき、変化していく。後半の高校では、演劇部員が色を体で表現するワークショップに挑戦する。

応援団長は、ホークスを応援して早や１５年の鬼ちゃんこと鬼橋美智子。ホークス命の鬼ちゃんを、不思議なキャラクターの副部長コンビ、スポーツアナウンサーの服部義夫と茅野正昌が支える。シーズン中は試合前の球場と結び、当日のチームのここだけの話、解説者の隠れた個性を引き出しつつ、試合の予測を聞き、ナイターへとつなげる。シーズンオフは、アビスパ福岡など、スポーツで活躍する人々や話題を取り上げて応援していく。番組の目玉コーナーは、聞いても理解不能な「服部義夫の鼻歌クイズ」、鉄道マニア茅野の「鉄分補給クイズ」。（２０１０４月放送開始）◆今回は、札幌ドームでのファイターズ対ホークス、今シーズン初対決の直前の放送。球場からのリポートや、リスナーからの応援メッセージでムードを盛り上げる。鬼ちゃんと茅野は引き続き野球中継「エキサイトホークス」の冒頭にも登場し、送りバントで実況アナウンサーにつなぐ。