中国・四国の８局が持ち回りでそれぞれのエリアの様々な情報を発信する「中四国ライブネット」。今回は四国放送の制作。◆徳島市の「マチ☆アソビ」は、第一線で活躍するアニメのクリエイターや声優が大挙して来県し、作り手とファンが一体になって盛り上がる、地方では珍しいアニメイベントだ。２００９年に始まり、５年間で１２回、回を重ねる度に来場者が増え、今では７万人を集客する一大イベントに成長している。その効果で、街には常設映画館が復活し、空洞化しつつあった地元商店街にはアニメ関連の店が新たにオープンするなど、アニメは地域に様々な変化をもたらした。これまでの「マチ☆アソビ」の歩みを振り返ると共に、これからも街とアニメが良い関係であり続けるための方策を探る。

自動車販売会社ショールームから放送している毎週土曜午後の生ワイド番組（１９９０年放送開始）。パーソナリティは佐伯敏光と小川香織。◆５月末の山形県は残雪もたっぷりあり、春から初夏へゆっくり変わっていく季節。「春と初夏」をお題に、リスナーから俳句と川柳を募集する。今回のこの句会には、一週間前に山形で開催された東北六魂祭を詠んだ句も寄せられる。「現金１万円クイズ」は、一週間後の放送までに解答を募るコーナー。前回出題した問題「とんちゃんがゴボウ（長さ４３ｃｍ）をささがきにした枚数は？」に、リスナーがあの手この手で考えた答が番組を盛り上げる。また、２０分以内に答を投稿してもらう「いきなりクイズ」は「ふんふん歌謡」。パーソナリティの二人がふんふんと奏でたメロディーから曲名を当てる。誰もが気軽に参加できる、リスナーの投稿が主役の２時間生放送。

東日本大震災から間もなく３年、失われた地元産業の復興や新たな地域おこしへの道はまだ遠い。そんな中、地元主婦による手編みのカーディガンやセーターを製造販売する会社が宮城県気仙沼で活動を始めた。代表取締役社長を務める御手洗瑞子さんは、かつて外資系大手企業で働いていたが、震災復興の手助けがしたいとこの活動に参加を決めた。地域が復興し、被災者にやりがいと希望を持ってもらおうというコンセプトで頑張っている御手洗さんに、地域復興に懸ける思いを聞いた。

「水腫脹満」とは、お腹が膨れて衰弱し、やがて死に至る恐ろしい病。古くから山梨県の風土病で、水腫脹満にかかると欠けた茶碗のように元に戻らず死んでしまう、と言い伝えられた。「地方病」とも呼ばれる「日本住血吸虫病」である。明治中期から原因究明が始まった。甲府市の三神医師が病原寄生虫を発見し、長野県出身の宮入博士は日本住血吸虫が寄生する貝を発見（ミヤイリガイと命名）した。昭和町の医師、杉浦健造・三郎親子は住民の治療に尽力した。こうした努力で治療と予防も進み、１９９６年に終息が宣言された。一方、ミヤイリガイ駆除のための水路コンクリート化で、国の天然記念物だったゲンジボタルが激減。ホタル愛護会が復活に向けて活動している。海外では今もこの病気で毎年２万人以上が死亡している。市立甲府病院元神経内科医長の林さんは長年フィリピンで患者を治療してきた。また、山梨県内で今もミヤイリガイの生息が確認されている。今後の患者発生の可能性も否定できず、１００年以上この病と闘った先人達の思いを風化させてはならない。

あれほど使った言葉を今使うのが恥ずかしいのはなぜなのか、言葉が使われなくなって死語になるのはなぜなのか、死語の世界を探る。◆パーソナリティの伊奈かっぺいが、放送作家の今野仁に、死語を集めてスタジオに来てもらう。「ナウい」「ヤング」「ボイン」「チャック」など、気になる死語を取り上げて、世代間での感じ方の違いを語り合う。また、弘前大学教授の社会言語学者、佐藤和之さんには、死語とはいったい何なのか、死語の定義、言葉が死語になる原因、言葉が変化する理由をきく。伊奈かっぺいの夢に現れた死語は、「たいしたたまげた」や、昨年の流行語大賞にもなった「じぇじぇじぇ」の複雑な心情を語り、死語と方言の立ち位置の違いを問いかける。

ギネスブックに登録された競馬実況アナウンサー、吉田勝彦（当時７７歳）に焦点を当てたドキュメンタリー。◆競馬に興味のない人でも、誰でも耳にしたことがある競馬実況の独特の節回し。それまでになかった競馬実況のスタイルを我流で作り上げたのが、吉田勝彦氏である。１８歳でアルバイトで競馬場の実況をはじめ、以来５９年、競馬実況を続けてきた。実況したレースは８万８千、騎手と競走馬が駆け抜けた総延長距離は１４万４千キロ、実に地球３周半に相当する距離だ。その独特な節回しの実況の魅力に迫りながら、波乱万丈の生涯を追う。また、後輩アナウンサーの立場から矢野吉彦氏や、現場での吉田氏の人となりを知る田中学騎手、田中範雄調教師に話を聞く。また、長年ものごとを続けることの厳しさを、広島カープ・阪神タイガースで連続出場記録を達成した野球人、金本知憲氏、今年歌手生活５０周年を迎える加藤登紀子さんに聞く。

阪神淡路大震災をきっかけに始まった災害時の歴史資料保全の取り組みは、各地に広がった。福島大学准教授の阿部浩一さんに、東日本大震災で被災した歴史資料の救済活動について聞く。阿部さんは２０１０年１０月に福島大学に赴任し、１１月に福島歴史資料ネットワークを設立した。その４か月後に、東日本大震災が発生した。自治体の教育委員会が本来の業務を行えない状況で、県と連携しながら文化財レスキューに応じた。沿岸部の博物館などが大きな被害を受けた宮城県や岩手県と異なり、福島県では個別の事例が多かった。しかし、原発事故の影響があり、旧警戒区域内の資料の搬出は困難が伴った。この区域は、伝統芸能の継承も難しくなっている。総合的に旧警戒区域の文化を継承する場として、震災ミュージアムを実現したいと語る。（インタビュー部分のみを公開）

金曜午後の生ワイド番組。今回のテーマは、福井県民の食生活に欠かせない鯖。県南部の若狭地方は古くから京の都に新鮮な海産物を運んでいたことが知られている。毎週様々なテーマを取り上げているこの番組だが、鯖は初めて。ゲストには若狭と京都を結ぶ鯖街道の語り部を迎え、かつて小浜湾でも大量に水揚げされた鯖について学ぶ。県北部でも夏のスタミナ食として半夏生に丸焼き鯖を食べる慣習があるが、それが県南部ではほとんど知られていないことなど、食文化の違いも面白い。越前町の海岸からから大野市まで夜通し歩く「半夏生サバ買い出しウオーキング」や、小浜の新名物「鯖おでん」も紹介する。