「えがお」をテーマに、日常生活における笑いや笑顔の大切さを訴える。◆まずは、ラジオを通じた「にこにこ！笑顔写真コンクール」審査の結果発表。震災の影響で延期されていたが、「今こそ笑顔を」と発表された。（ラジオ放送中はパソコンや携帯電話で写真を見ることができた。）引き続き、笑いの職人たちによる笑いのエンターテインメント。山形県出身の落語家、山遊亭金太郎さんは、落語と小咄を披露する。メンタルヘルスを研究する産業カウンセラーの堀野隆弘さんは、医学の観点から笑いの効用を科学的に説明。そして、ラフターヨガ講師の山口考子さんは、笑いの体操を指導する。出演者それぞれの立場から、笑いと笑顔を披露し、解説し、東日本大震災以来失われていた笑顔を呼び戻す。

昭和１４年（１９３９）、音楽教師の岩崎千蔵は妻・三與子と３歳になる長女・淑と共に台湾へ渡り、高雄高等女学校で教鞭を執っていた。淑もピアノのレッスンを始めた。２年後、千蔵は淑に「お父さんはね、夢があるんだ」と語りかける。戦争の時代にあっても彼は音楽教育の理想を求め続けたのだ。昭和６年に赴任した岡山県の総社高等女学校時代、西洋音楽のすばらしさを教える千蔵は学校幹部と度々衝突し、学校を辞めて台湾への赴任を決意した。だが、ここにも戦争の波は押し寄せてくる。国威高揚のムードが盛り上がる皇紀２６００年の祝賀会での「ハレルヤ」改め「メデタヤ」の合唱で見せた千蔵の音楽への思いも、太平洋戦争突入で打ち砕かれていく。やがて高雄空襲。千蔵は生後間もない長男も連れて家族４人で岡山へ引き揚げた。岡山での生活が落ち着き始めた昭和２０年６月２９日未明、岡山も大空襲で一夜にして焼け野原となる。◆原作：大饗丈、脚本：阿川佐和子、朗読：檀ふみ、出演：釣田義盛ほか

ＫＢＳ京都ラジオは、東日本大震災から１ヶ月後（４月１１～１３日）と２ヶ月後（５月１４・１５日）に宮城県を訪れ、ボランティア拠点や避難所、瓦礫の街、商店街などを歩いて人々から話を聞いた。被災者やボランティアらの肉声で被災地の現状を綴る。◆４月、登米市の旧鱒渕小学校に本部を置くボランティア団体のスタッフが、これまでの思いや現時点での問題点を語る。次に出会った被災者グループは、二次避難所を探していた。世代などによって今後のビジョンも異なる。旧鱒渕小学校避難所で開かれるはずだった音楽会の結末も見届ける。石巻市女川総合体育館や南三陸町志津川小学校では、被災者が震災当日の出来事を振り返る。石巻市の商店街では、注文した新入生と家族を気遣いながら、制服店が一軒だけ営業していた。気仙沼市小泉中学校では阪神淡路大震災を体験した男性に会う。◆５月、再び宮城県を訪れる。今後の生活に不安を抱える高齢者、仕事再開に向けて動き出した漁師、震災を次代へ伝えるべく奮闘する教師。それぞれの言葉の背後には、確実に動いている被災者の時間があった。最後は、ツイッターを通じて失われた故郷への思いを叫ぶ福島市在住の詩人、和合良一さんが「詩の礫」を朗読。悲しみの中に一縷の希望を見出した一編の詩に耳を傾ける

ラジオ関西に所属した歴代アナウンサーの証言で、１９５２年４月１日の開局から今日に至る歴史を振り返る開局６０周年番組。◆小柳絹代さんの第４回。当時のラジオ関西はみんな仲がよく、会社でレクリエーションもあった。登山経験がないのに軽い気持ちで赤岳登山に申し込んだら、実は難コースで大変なことになったという。初めてマイクの前に立った時と、一人で取材に出かけた時の失敗談も語る。思い出の曲はアダモの「雪が降る」。

平日夜、ナイター中継終了後に放送されている音楽番組（２００９年４月放送開始）。火曜日のパーソナリティ宮井紀行は４月中旬、東日本大震災の被災地のひとつ宮城県亘理町にボランティアとして入った。ラジオパーソナリティとして、ミュージシャンとして、そして被災地を遠く離れた鹿児島に暮らす一人の人間として、被災地のために何ができるのか。実際に現地を感じたいという思いに駆られての行動だった。その後、ボランティア活動を通じて感じたことや、自分に何ができるのかという自問、葛藤を、番組リスナーに語りかける中から、「鹿児島のリスナーで歌詞を出し合って、その思いをつないで応援ソングを作ろう」という提案で曲作りが始まった。この日の放送で完成した曲「不屈の詩－Ｉｎｄｏｍｉｔａｂｌｅ－」が初めてオンエアされる。

ブロードキャスターのピーター・バラカンが、ジャンルにこだわらず独自の嗅覚とこだわりの哲学で選曲した音楽と、ワールドワイドな音楽情報を伝えるウィークエンド・ミュージックマガジン。（１９９９年４月放送開始）◆夏の恒例企画「Ｓｕｎｓｈｉｎｅ　Ｍｕｓｉｃ　Ｆｅｓｔｉｖａｌ」の２週目。各地で屋外音楽フェスティバルが開催されるこの時期に、様々なミュージシャンのライブ盤へのリクエストに応える。今回はＪａｃｏ　Ｐａｓｔｏｒｉｕｓ　Ｂｉｇ　Ｂａｎｄ、Ｗｅａｔｈｅｒ　Ｒｅｐｏｒｔ、Ｇｒａｔｅｆｕｌ　Ｄｅａｄ、Ｔｏｍ　Ｐｅｔｔｙ　＆　Ｔｈｅ　Ｈｅａｒｔｂｒｅａｋｅｒｓらのライブ演奏とエピソードを紹介する。

「お久しぶりです。浅川マキです。」と語りかける浅川マキ。彼女は石川県美川町出身のシンガー。２０１０年１月１７日に亡くなったが、地元金沢でのライブ音源が北陸放送に残っていた。長いストレートな髪形に、黒いロングドレス、黒いブーツといういでたちで、寺山修司の世界を歌って演じるという新しい表現世界で注目を浴び、ジャンルでは語れない音楽を作った。彼女はどんな思いで故郷を後にし、どのように彼女の世界を作り上げていったのだろうか。デビュー間もない時期の１９７１年と、デビュー２０年後の１９８９年の音源に刻まれていた彼女自身の語りと歌、そして親交のあった人々の証言で、浅川マキの音楽を振り返る。

東日本大震災から３ヶ月で放送する、復興支援インタビューシリーズの１回目。◆岡山県に本部を置くＮＰＯ法人ＡＭＤＡ（アムダ）理事長で医師の菅波茂さんに聞く。菅波さんは１９８４年に、災害や紛争が発生した時の医療・保健衛生分野を中心とした緊急人道援助活動を行う目的でＡＭＤＡを設立し、国内外の多くの被災地で活動している。東日本大震災でも多数の医療スタッフと共に現地に入り、陣頭指揮に当たった。現地での活動の様子、その活動に込められたメッセージ、そして相互信頼に基づく多国籍医療チームに発展してきたＡＭＤＡについて聞く。（インタビュー部分のみを公開）