２００３年１２月２５日、奄美群島が日本に復帰して５０年が経った。１９４６～５３年のおよそ８年間、アメリカ軍統治に立ち向かった島民の燃えるようなエネルギーはどこから沸き上がってきたのか。語り部・楠田豊春さんの証言を中心に、復帰当時の様子や復興に伴う“光と影”を描く。◆今こそ開発に頼らない自立的発展が望まれる島で、独自の文化“島唄”を通じて若者たちが立ち上がった。その若者の姿を通して、いつの時代にも逆境に立ち向かう奄美ンチュ（衆）の熱い思い、魂の伝承の様を浮き彫りする。

被爆から５９年、核兵器の廃絶と平和を願う被爆地・長崎の平和活動は、これまで被爆者自らが担ってきたが、半世紀が経ち被爆者の平均年齢は７０歳を越え、かつてのような精力的な活動が出来なくなってきた。しかし、平和を願う長崎の思いは、被爆者の孫の世代の若者たちにしっかりと受け継がれている。◆長崎に住む小川さんは、祖母が被爆者のいわゆる被爆三世の高校２年生。今年の高校生平和大使に選ばれ、国連のヨーロッパ本部で長崎の声を世界にアピールする。大学生の草野さんは、高校時代の仲間たちと創った“２１世紀平和ネットワーク”を通じて、被爆地・長崎の声を多くの人達に伝える活動を続けている。様々な壁にぶつかりながらも、平和への願いを全国にそして世界へ届けようと行動する二人の若者の夏を追う。

ＦＭ・ＮＩＩＧＡＴＡ開局時にスタート、地域に根ざした情報を届ける平日夕方のワイド番組。パーソナリティは中村智景。（１９８７年１０月１日放送開始）。この日は、２００４年１０月２３日に発生した新潟県中越地震から１週間後の放送。◆１６時台は、被災地以外のリスナーからのメッセージ、そして被災地のリスナーからのメッセージを、リクエスト曲をかけながら紹介。ボランティア情報、中越地震に関する生活関連情報特別番組のお知らせ、エコノミークラス症候群への注意喚起、被災地取材レポートを織り交ぜる。取材・レポートは吉田鉄太郎。◆１７時台は一般ニュース、被災地域ごとの情報、交通関連情報をまとめて伝える。募金の案内も。◆１８時台は、リスナーからのリクエストとメッセージ、ボランティア情報、パパラビジョン（「見えるラジオ」電光掲示板による文字情報）の案内、天気情報、心のケア・ホットライン案内。特別選曲は、子供向けのテレビ番組主題歌特集。そして新潟出身アーティスト「ダブル」のＴＡＫＡＫＯからの応援メッセージをおくる。

イラク戦争スタート時からの経過を振り返り、戦争の混乱の中で日本人ボランティア３人が武装グループに拘束された事件を検証する。合わせて拘束事件に関する街頭市民アンケートの意見も紹介。出演は桂こごろう。◆ＮＧＯ日本国際ボランティアセンターの佐藤真紀さんに、拘束されたボランティアたちが取り組んでいた活動について聞く。ストリートチルドレン問題や、劣化ウラン弾が原因の一つと言われている子供たちの白血病や小児ガン増加問題について語られる。ＮＧＯと自衛隊の支援活動の違いなども説明する。◆ボランティア拘束事件では、３人の救出を求める声と共に自己責任を問う声があった。番組ではなぜ彼らに対して自己責任を問う声があがってきたのかについても検証する。

上高地から信州安曇野を流れる清流・犀川（さいがわ）。北アルプスを望むこの地に、４０００キロ離れたシベリアからコハクチョウが舞い降りたのは２０年前。地元の「アルプス白鳥の会」のメンバーが観察や給餌活動に乗り出し、長野県内でも屈指のハクチョウ飛来地となった。ハクチョウは、氷点下の寒さが続く冬の厳しさをいやしてくれる心の慰めでもあり、春が訪れるまでの友人ともいえる。しかし水鳥がおかれている環境は大きく変化し、必ずしも心休まるものではない。釣りの錘（おもり）を飲み込む鉛中毒、外敵に襲われるケースなどが相次いでいる。◆番組では白鳥会のメンバーや近くの獣医師らが、ハクチョウの北帰行までを温かく見守る姿を描きながら、自然と人間のありようを見つめる。

大人の音楽ファンに向けた純粋に音楽を楽しむ番組。パーソナリティはジャズピアニストの大塚善章、パートナーはＤＪの横井くにえ。◆この回は放送７回目。ジャズの名作をテーマにそって紹介するコーナー「ジャズ名盤セレクション」では、アート・ブレイキーを特集。数々のアルバムの中からブレイキーのパワフルなドラムの魅力が溢れる名演奏をピックアップする。「お宝ディスクこれしかナイト」のコーナーは歌手の平山みきがゲスト。自身のジャズセレクション音源から、２００４年２月に亡くなったジャズピアニスト世良譲との貴重なセッションを紹介し、世良とのエピソードを語る。また、スタジオのピアノで大塚とセッションを行い、平山の夫・ばんばひろふみのヒット曲「いちご白書をもう一度」のジャズバージョンを披露する。

８５歳の福田正臣医師は２年前、郷里の奄美大島に小さな診療所を開いた。鹿児島市で「シルバー１１０番」の相談医や個人病院での診察を担当している福田医師が、その合間を縫って奄美でこだわりの医療にあたっている。◆自分が理想とする診療を実践すべく開いた「渚診療所」。６０年にわたる医者生活で感じてきたのは「機械に頼りがちな診察」「患者との対話の時間の少なさ」といった医療の現状であった。１人１人の患者とじっくり向き合う福田医師の「語らいの医療」は患者の信頼を呼び、治療だけでなく元気に生きるための生活指導の役割も担っている。医者と患者の心の対話が生まれる渚診療所の日常と、そこに医療の原点を見出そうとする１人の医師の姿を追う。

音楽ＣＤランキング、ウィークリーのトップ２０を発表する番組。トップ１０と初登場曲は全てフルコーラスでオンエアー。ＭＣは石田伸浩と吉見真紀子。（１９８２年１月２２日放送開始）。◆この日の企画コーナーでは、リスナーお薦め曲として１９「あの紙ヒコーキくもり空わって」を、またフューチャーヒッツとしてｅｉｃｏとａ．ｍｉａの新曲を紹介する。「君にＢＵＭＰ」でニューエントリーのケツメイシもコメントを寄せる。