テレビ・ラジオで放送された番組・CM4万本以上を視聴できるほか、展示やイベントを通じて放送の今と昔を学べます。 入館無料

videocam
ニュース映画

大毎ニュース 760 遺体を求めて 全日空機事故第二報

番組ID
N02093
※放送ライブラリーの視聴ブースでは、番組IDを入力することで、簡単に番組を選べます。
上映日
1966年02月16日(水)
時間(秒)
296
カテゴリ
社会
概要
133人の命をのんだ無情の海、東京湾。まだ上がらぬ遺体を求めて潜水夫たちは休みの無い毎日だ。20メートル下の海底はヘドロでおおわれ、1メートル先も見えない。日に4回が潜りの限度、だが待ちわびる遺族の事を考えると無理を承知で7、8回潜る。疲れきった体に栄養剤を流し込み、火鉢でかじかんだ手足を暖める。誰の顔にも疲労とあせりの色が濃い。しかし20メートルの風が海上に吹き荒れて作業は中止、遺族の待つ岸壁にも日が暮れた。沖では潜水夫たちが明日に備えて深夜まで打ち合せを続ける。朝、昨日の風と波はうそのよう。遺体捜索と平行して機体の引き揚げも本格的に始まり、まず中央の第2エンジンが続いて胴体中央部、さらに機首が引き揚げられた。現場を訪れた遺族たちはあまりのむごたらしさに思わず息をのむ。まだ30の遺体が海の底に眠っている。

同じ年代の公開番組

大毎ニュース 759 羽田沖の惨事 133名死亡

ジェット時代の花形として登場したボーイング727、この巨大な「空のバス」は世界にその高性能と安全性を誇っていった。だが1966年2月4日、133名を乗せて札幌を飛び立った全日空の同型機羽田到着寸前、東京湾に墜落。空港史上最大の事故となった。肉親の帰りを待ちわびていた家族は絶望のどん底、空と海とで繰り広げられた大捜索で変わり果てた遺体が発見され、遺体安置場の増上寺は悲しい対面の場と化した。しかし、5日までに発見された遺体はわずか29体、翌6日から海上保安庁をはじめ漁船に至るまで東京湾上に大がかりな捜索が繰り広げられた。海のレインジャー部隊も凍り付くような海に飛び込んで手探り同様の困難な作業を行った。午前9時すぎついに羽田沖12キロの海底に沈む遭難機を発見、しかし遺体の引き上げは高まる風波のためにはかどらない。4日間も待ち尽くした遺族達は遭難現場に向かい、一刻も早い遺体収容を祈る。遺族の願いを背に受けて荒波の中で遺体収容が始まった。ここ数年来、我が国の航空路線はぐんと伸びて来た。デラックスな新鋭機を買い入れ、お客を呼ぶ。しかし、その前に安全は果たして充分なのであろうか、ボーイング727は昨年アメリカで今度と同じように着陸時の事故を3回も起こしている。


videocamニュース映画