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ニュース映画

大毎ニュース 501 大学は増えたけれど 地方大学の悩み

番組ID
N01151
※放送ライブラリーの視聴ブースでは、番組IDを入力することで、簡単に番組を選べます。
上映日
1961年03月01日(水)
時間(秒)
177
カテゴリ
社会
概要
みぞれをついて始った大学受験シーズン。全国5百以上の大学で一番の憧れの的は東京の一流大学で、試験地獄は激しくなるばかり。一方、文教設備の悪い地方大学は嫌われている。例えば名古屋大学は、明治6年頃建てられた兵舎が今も学び舎になっており、馬小屋が職員寮なのだ。埼玉大学の藤岡由夫学長は「おんぼろ校舎で研究費も少なく、立派な研究室もない学校では、先生が一流大学にみんな引き抜かれてしまうから益々悪くなる」と語っている。校舎の傷みかたでは一流の新潟大学では、廊下に穴があいたり壁は落ちるというスラム地帯と化して、古い校舎の半分が通行禁止となった。一時は大雪のため授業中止も行なわれ、いつ崩れ落ちるかもしれない屋根の下では落ちついて勉強もできない危険状態だ。ついに取り壊し作業が始まったが、国から改築予算が出るのは3年先の事。大学は増えても地方大学の育成は、雪国の春のようにまだ遠い先のようだ。

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50年に一度の大遠忌ラッシュを迎える京都。東本願寺では親鸞聖人7百回忌を前に大修理が行なわれ、信者誘導にお坊さんが無線電話のトレーニング。負けてはならじと西本願寺は1万2千人を収容する特設スタンドを作り、信者のおいでを待っている。大法要の営まれる本堂の扉をはずして、全部見られますという仕組。皮算用を胸に手ぐすねひくのは仏具屋さん。漆塗りも猫の手も借りたい忙しさである。1961年3月1日は知恩院の法然上人750年大遠忌。華頂山はざっと5万人の善男善女で埋まり、名物レディーポリスも整理に一役買う。お坊さんは信者拡張のチャンスとばかり、先頭に立って庭儀と称する大デモンストレーション。婦人詠唱隊の大合唱がお山に轟く。ハモンド・オルガンに鐘、太鼓の鳴物入りで大法要が始まれば、入りきれない人々はお寺の有線テレビでどうぞ。本堂に至る回廊は数珠を手にした信者の数珠つなぎ。押し合いへし合い焼香台に近づけば唯一念に南無阿弥陀仏。しかし、ありがたやありがたやも後がつかえて、とどのつまりは札止め制限。一方旅館は千客万来、やっと一息ついたお客さん、ここでようやく安心立命を得たようである。


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