テレビ・ラジオで放送された番組・CM4万本以上を視聴できるほか、展示やイベントを通じて放送の今と昔を学べます。 入館無料

videocam
ニュース映画

毎日世界ニュース 374 まかり出た警官職務法

番組ID
N00652
※放送ライブラリーの視聴ブースでは、番組IDを入力することで、簡単に番組を選べます。
上映日
1958年10月15日(水)
時間(秒)
185
カテゴリ
政治・経済
概要
1958年10月8日、岸信介内閣は警官の権限を大幅に強める警察官職務執行法改正案を出し抜けに国会に提出。目障りの労働攻勢を取締るために、何がなんでも臨時国会中に押し通そうとの魂胆である。これに奮激した社会党は、改正案が戦前の治安維持法の再版であり、軍国主義と警察国家を復活させるものであるとして、一切の審議をストップして阻止する態度に出、代議士を足どめして、出欠表をつける緊張ぶりである。労働組合、文化人、学生等も立ち上がろうとしている。しかし、あくまで強気の自民党は、11日ついに星島二郎議長に要請して、改正案は本会議を素通りして、議長職権で地方行政委員会に付託された。人権を脅かす恐れのある法案を、十分な論議を尽くすこともなく、多数の力をたのんで抜き打ち的に通そうとする政治のやり方に、国民の厳しい批判の目が注がれている。

同じ年代の公開番組

毎日世界ニュース 370 足並み乱れた勤評スト

1958年9月12日、日教組(日本教職員組合)は文部大臣との会見を求めたが、門前払いにあって、話合いの途は閉ざされてしまった。13日、事態を見かねた7人の学長グループは、この危機を避けるため文部省と日教組の斡旋に乗り出したが、斡旋はついに失敗に終った。いよいよ15日、和歌山市の先生たちは、正午で授業を打ち切り、教育委員長室に押しかけ勤評(勤務評定)反対の要求書を読み上げた。熊本県炭鉱地帯の小学校では、生徒が一斉に早退届を提出、迎えに来た母親に引き取られて行く。東京では、お母さんたちが授業参観戦術を取って、正午打ち切りの授業に監視の目を光らせた。福島県では、全国でただ1県10割休暇闘争に突入。しかし、ほとんどの学校は、前日(日曜日)に振替え授業や運動会を行って、実質上組合の足並みは乱れた。北海道でも遠足や野外スケッチでのどかな一日を送った。闘争の中心地東京では、午後から一斉に抗議集会が行なわれた。全学連(全日本学生自治会総連合)6000名も統一行動に同調、目のカタキ文部省の前で激しい反対デモを繰り広げた。こうして、この日全国各地に大きな波紋を投げかけた勤評闘争は、文部省・日教組対立の溝を深めながら、新しい段階を迎えるに至った。


videocamニュース映画