日本有数の多雨地帯・大台ケ原を水源とする紀ノ川には、１２０種にのぼる多様な淡水魚が棲んでいる。厳しい生存競争に勝ち抜くために“託卵”をするようになった魚・ムギツク。淡水魚では世界数例しかない習性である託卵の撮影に成功、ドンコの巣にちゃっかり卵を産みつけるムギツクの姿を紹介する。

瀬戸内海は、海運の要地として培われた豊かな歴史と、多島海の景観に代表される美しい自然を有してきた。そんな瀬戸内海の「今」を、それぞれの地域から紹介する。（２００２年１０月７日・２００３年９月２２日、全５０回）◆この回は「百手神事と潮町の港」。

東京の中でも近所付き合いや人情が色濃く残る町・浅草に住む１１人家族。７人兄弟の３番目、１０歳の長男を追い、大家族の絆と地域ぐるみで子どもを育てる下町の人々を描く。

１２世紀、カタルーニャ地方で農村における教会の様式であるロマネスク様式が大いに栄えた。ピレネー山脈の麓、スペインのボイ渓谷には１２世紀そのままの教会建築と、大胆な色使いの壁画が残されており、その教会群は２０００年に世界遺産に登録された。◆ボイ渓谷はまるで陸の孤島のように山間に閉ざされている。そのため、かつて約８００年にわたりスペインを支配したイスラム教の勢力もこの谷には届かなかった。谷の民家は厳しい風雪に耐えるよう、簡素で重厚な石造りである。谷に９つある教会も同様に石造りで、アーチ状の飾りが連なるロンバルド帯と高い塔が、カタルーニャロマネスク様式の特徴である。教会の壁画は国外流失を防ぐため、２０世紀始めに国立カタルーニャ美術館に移され、その後教会とともに世界遺産に登録された。◆人面錠前、サンタ・マリア教会、「栄光の聖母マリア」、「最後の審判」、「ダビデとゴリアテ」、サン・クリメン教会の「全能者キリスト」、サン・ジョアン教会、「石打ちの刑を受ける聖ステパノ」、サン・キルス教会

今からおよそ１００年前、アラスカ・フェアバンクスから「金鉱発見」の知らせを携えて１８００キロもの道のりを犬ぞりで走破した日本人、和田重次郎。アメリカ中を驚かせた偉業にも関わらず、日本では彼が残した功績はほとんど知られていない。彼の人生の光と影を俳優・宅麻伸が追う。◆愛媛県に生まれた和田は、１６歳のときに一攫千金を夢みて家を出、サンフランシスコ行きの貿易船に密航した。多額の報酬が得られる捕鯨船に雇われて３年、北極圏で日本人と顔立ちの似た「イヌイット」に出会い、彼らと共に暮らすことを決意する。

２００２年９月に放送した『迫り来る！巨大地震』に寄せられた視聴者からの質問に答え、地震に対する備えを考える番組。◆どこで地震に遭うかは予想できない。地下鉄で地震が起きたらどうなるのだろうか。震度５以上の場合は一旦停車し、問題がなければ次の駅まで徐行する。しかし、停電などで動かない場合、乗客は車両の前後にある非常口から線路に降りて降りて駅まで歩かなければならない。「揺れやすい建物は？」という質問には模型を使って実験し、簡易耐震診断の方法を紹介する。他に、「ナマズは地震を予知するか？」「ピアノの危険性は？」など。

アナウンサーが旅人に扮し、長野県内で人口が少ない１０の村を「わらしべ長者」風に“この村らしいもの”を物々交換しながら訪れていく。笑いとハプニングを織り交ぜ、過疎の山村ならではの人々の暮らしと風景を「もの」に象徴させながら伝える。◆人口が少ない村１０位の美麻村からスタートし、人口最少の平谷村まで、その村らしい人、その村らしい場所を訪ねながら、その村らしいものを探し求める。移動手段にはこだわらないので車を使うが、すべてアポイントを取らず、交換はひとつの村で一回限り。これぞというものと巡りあったら交換し、次の村へむかう。

福井県内３５市町村の謎や噂を徹底にリサーチしようという番組。隊長は清田精二。◆この回は、若狭と京都を結ぶ「鯖街道」を調査する。福井県若狭地方は昔から「御食国（みけつくに）」と呼ばれ、京の都に山海の食材を供給してきた。若狭と京を結ぶ若狭街道は別名を鯖街道といい、鯖売りたちは「京は遠ても十八里」と唄って未明の小浜を出発し、熊川、朽木を経て、一昼夜で京の都へ歩いたという。そこで、２人のリサーチ隊員がサバの入った保冷ケースを背中に担ぎ、小浜から京都を目指す。そしてその道中で鯖街道にまつわる文物、人や風習など、現在に残る若狭と京都の文化のつながりを体験する。