作家の書下ろしによる一話完結の物語を、俳優の朗読とイメージ映像で綴る。ひとつの出会いが翌週に新たな出会いを生むスタイルで、一ヶ月にわたって展開していく。◆この回は高山なおみ作・小日向文世朗読の第３回「八百屋のおかみさん」。

古都京都の１７の社寺は、それ自体がそれぞれの時代の建築様式や文化を伝える重要な建築物として、１９９４年世界遺産に登録された。今回は、平等院を中心に、京都に残る平安の寺院を通し、平安時代の人々の美意識と彼らが思い描いた極楽浄土の世界を考察する。◆平安時代は、それまでの奈良時代とは異なり、大陸の文化の模倣ではなく、日本独自の文化を確立した時期である。これを担ったのは、藤原氏を代表とする平安貴族たちだ。彼らによって、華麗で優美な文化、いわゆる王朝文化が花開いた。その王朝文化の基盤になったのが、当時隆盛を極めた浄土教信仰「人は死ぬと阿弥陀如来によって、西の彼方にある極楽浄土に導かれる」という考えだ。そしてその極楽浄土への憧れを具現化した代表的な建築物が平等院鳳凰堂である。◆阿弥陀如来座像、宝相華、雲中供養菩薩像、

ドナウ川の流れに寄り添うように広がるウィーン。ハプスブルク家の皇帝たちの華麗なる足跡が今なお残り、建築、美術、音楽、文学に至るまでヨーロッパを代表する才能が作り上げてきたウィーン歴史地区は、２００１年に世界遺産に登録された。◆かつてウィーンは強固な城壁に守れた要塞都市であった。１７世紀にオスマン帝国の脅威が去った後、ウィーンは劇的に変わり始め、城壁の外に華麗な離宮が建てられ、バロック様式の美しい建物が並ぶようになる。さらに１９世紀、城壁が取り壊され、環状道路が建設されると道路沿いにネオゴシックやネオルネッサンスなど過去のあらゆる時代の様式を用いた豪華な建築物が造られた。さらに、過去の芸術様式から分離することによって新しいものを創造するセセッション運動によって、ウィーン独自の全く新しい未来的な建築様式、建築美がウィーンに出現する。この芸術運動を引き起こした中心人物が、画家のグスタフ・クリムトだった。◆ベルヴェデーレ宮殿、ホーフブルク王宮、オペラ座、国会議事堂、市庁舎、ブルク劇場、郵便貯金局、ロースハウス

定年まであと４年余りという時に、会社からリストラされた波多野浩一（西田敏行）。夫婦で仲良く第二の人生を楽しみたいと考えるが、妻の夏代（松坂慶子）から離婚を切り出される。しかし、引き受けてしまった仲人は夫婦２人で務めなければならない。幸いにもその結婚式は、新郎の郷里・広島県福山で行われる。遠方ならリストラのことは列席者にバレないだろうと、浩一と夏代は新幹線に乗り、“離婚旅行”のつもりで福山へ向かう。数々のハプニングを乗り切って、何とか結婚式は終わり、翌日、２人は広島に住む娘の家を訪ねる。すると、娘は単身赴任中の夫と離婚すると言い出す。平成１５年度文化庁芸術祭参加作品。

東京大学大学院情報学環のメルプロジェクトと日本民間放送連盟とが共同で実施した、メディアリテラシープロジェクトの一つ。福岡の小学生が地元を紹介する番組を制作する風景と作品を紹介し、これを台北の小学校の子ども達に見せて感想を聞いた。◆映像の制作に取り組む子どもたちだが、インタビューなどがなかなか思うようにいかず苦労する。メディアリテラシーには情報を発信する能力も大切だということがわかる。また台北の児童が福岡紹介のビデオを見て「もっと田舎かと思った」と語っているが、メディアを通じてもたらされているイメージと現実とのギャップを理解することができる。◆対象年齢（主な出演者の年齢）：小学校高学年以上◆ワイド番組「夕方どんどん」内コーナー（放送時刻は番組全体のもの）

山梨に関わりの深い様々なテーマを取り上げながら、郷土の歴史や文化、先人の知恵などを再発見していくシリーズ。ＹＧＵ山梨学院大学テレビセミナー。（２０００年３月１９日放送開始）◆この回は山国・山梨に栄えた一大交通革命「富士川舟運」と、独自の発展をした江戸時代の数学「和算」をとりあげる。◆「富士川舟運」では実際の船の運航の様子や、舟運によってどのような発展をしていったのかを調べて各地を巡る。現存する当時の蔵や、京都の豪商・角倉了以が富士川工事の慰霊のために建てた寺院なども紹介する。◆特殊性が強い山梨の「和算」。世界三大数学者の一人・関孝和が足跡を残し、伊能忠敬による甲州測量の際に和算と意外なかかわりを持っていたことを明らかにする。◆ミニコーナー「歴史ひとくちメモ」は山梨の郷土料理“ほうとう”について。

清朝王族の家柄に生まれ、日本と中国の狭間で翻弄されてきた川島廉子と娘・尚子の波乱の人生を描くドキュメンタリー。◆廉子さんは清朝王族の王女として生まれ、幼くして日本人有力者・川島浪速の養女となったが、戦後中国では支配階級の出身者・戦争に荷担した日本人として理不尽な差別と迫害を受けた。母と子供達は肩寄せ合って生きていくが、成長した尚子さんは母とは違う生き方を求めて文化大革命に身を投じていく。あれから３０年、尚子さんは松本に帰国した母に呼び寄せられて日本人となり、母の生涯を綴った本を出版した。さらに、母と自分の人生を振り返るために中国に旅立つ。

北海道の豊かな自然、生きてきた人々の歴史や文化、生活、産業など、次の世代へ引き継ぎたい有形・無形の財産の中から、道民全体の宝物として選ばれた「北海道遺産」を、ハイビジョンで撮影された美しい映像と共に紹介する。◆ラーメン王国の一角として名乗りをあげた釧路ラーメン。港町に日が落ちると、バイクでひくラーメン屋台が目を惹く。釧路で愛されている「釧路こぐまラーメン」の味と人情に迫る。