東京都・日暮里でおでんの屋台を引く、８７歳の吉田さん。いつもの場所、公園の脇で午後４時に開店すると、お腹を空かせた子どもたちが集まってくる。５０年間吉田さんに見守られてきた公園で遊ぶ子どもたちはやがて大人になり、自分の子どもを連れてくることもある。そんなお客さんは吉田さんの自慢。ところが、猛暑の中も休まずに営業を続けた吉田さんは疲労から肺炎を起こして入院してしまう。

広島に原爆が投下されて２ヵ月、焦土の風景と苦しむ被爆者が日本人の手によって撮影された。現存する未編集フィルムに写された映像と現在の場所を対比し、広島の歴史とともに風化しつつある被爆の実相を伝える。

２００４年夏、「アブラガニ」という聞きなれない名のカニが出回り、タラバガニと偽って販売した店に行政処分が下された。なぜそんなことが起きたのか。カニ取引の異常な実態、資源枯渇の現実を追う。◆日本のカニ需要の多くを支えるのはロシアからの輸入だ。ロシア国境警備隊に賄賂を渡しての密漁・密輸は、政府の規制もかいくぐって横行した。その結果、ロシア・サハリンのカニ資源はほぼ枯渇した。偽タラバの印象がついたアブラガニは敬遠され、業者の間で争奪戦が起きる。そして２００４年の年末、店頭からタラバガニが消えた。

全国８０００万人とも言われる携帯電話ユーザーが誰でも気軽に参加できる、新しいスタイルのお笑い番組。生放送中に大喜利形式でお題が出され、回答を視聴者が携帯電話から送信、笑いのセンスを競う。出演者らが評価をつける。「ルーキー・オオギリーガー」からはじまり、スタジオを爆笑させるたびに「メジャー・オオギリーガー」「レジェンド・オオギリーガー」と昇格する。◆記念すべき第１回の最初のお題は『「このサーカス団、地味だなあ」その地味さ加減とは？』というもの。最優秀作品賞の投稿者には「ケータイ菩薩Ｔシャツ」が贈られる。

旅人の目線で世界の街を「歩く」ことにこだわる番組。ガイドブックに載っていない世界の街の日常や人々との出会い、発見を通じて「歩く旅」ならではの楽しみを届ける。（２００５年３月２９日放送開始）◆今回は２回シリーズで訪ねるベネチアの１回目。定番のゴンドラには乗らず、歩いてベネチアの鐘楼を探検する。海から眺めると、あちこちに建つ鐘楼が印象的。でも路地を歩くと迷路のようで目標の鐘楼は見えない。この角は右それとも左？　方角を見失い、道端でさまざまな人々に声をかけながら、次の鐘楼を探し続ける「迷路探検」を満喫する。歩くことで素顔のベネチアが見えてくる。

台南に巨大ダムを建設した金沢市出身の土木技師・八田興一氏を尊敬していると語り、平成１６年の年末に石川県を訪れた、もと台湾総統の李登輝氏。対外圧力から一私人の観光旅行であるとされ、滞在中は政治的発言はもとより旅の感想も語らなかった。旅を終えた李氏を訪ね、その言葉を聞く。

交通の要衝である群馬には、江戸と京都、また太平洋側と日本海側を結ぶ街道が数多く存在する。昔の面影を残す街道と宿場町などを映像でつづる。

海賊に襲われた船の乗員が救命ボートに乗せられて海上に遺棄される。男たちの、小さなボートに命を託す共同生活が始まった。実話に想を得たドラマ。◆東南アジアのマラッカ海峡は最小幅６００メートル、資源輸入国である日本の生命線を握る海運の要所である。ここに出没する海賊は、近年国際問題としてクローズアップされている。日本の貨物船、ブルーアイランド号が海賊に襲撃された。海賊のメンバーに日本人の顔を見つけた俊介はその男・今井にとびかかり、もみ合ううちに今井も俊介とともに海に落ちたが、海賊たちは今井を助けることなく行ってしまった。