視聴者に公募した「心に残る風景」や「伝統の味や技」などを毎回取り上げ、２１世紀に残しておきたい「みやぎのとっておき」を紹介する。◆今回は栗駒町に伝わる伝統の家庭料理「ゴロンベー汁」。

二代目藩主前田利長について探訪し、東四柳史明さん（金沢学院大学教授）に聞く。◆利長は初代利家の長男。簡単な構えだった金沢城を現在の姿につくりあげた。一方、徳川家康暗殺を企てたとの噂に、母芳春院を人質として江戸へ送った。関ヶ原の合戦後、加賀・能登１２０万石をもらうと家督を弟の利常に譲り、家康の孫娘珠姫を娶あわせ、高岡に引退した。隠居所では美術工芸にこだわった。◆利長は権力に固執せず、家を守っていくことを重要と考え、身を捨てて実をとったといえる。

タレントの見栄晴が静岡県内の鉄道路線をのんびり旅するシリーズ。◆今回は富士市内の足として活躍する岳南鉄道。工業地帯から田園地帯、住宅地など多彩な顔を持つ。吉原を起点に日産前、吉原本町、本吉田、比奈、岳南富士岡、神谷を経て岳南江尾駅までを旅する。

相馬野馬追（のまおい）を５０年以上にわたって支えてきた一人の獣医の姿を追うドキュメンタリー。◆東北の夏祭りを代表する相馬野馬追。毎年６００頭の馬が出て神旗争奪戦を繰り広げる。馬専門の獣医・鹿山さんは長年この祭りを支えてきた。祭りの準備から７月の本番までの４ヶ月間、騎馬武者と共に馬を世話し、当日は暑さで倒れる馬やケガをした馬を次々と治療する。野馬追の古い格式と伝統を受け継ぐ人たちとの絆を深めながら診療を続ける獣医の生き様を紹介する。

血はつながっていないが、実の親子以上に深い絆で支えあう二人の女性を描くドキュメンタリー。◆神戸の復興住宅に住むミヨさん（当時１００歳）は、関東大震災と阪神大震災でともに倒壊家屋の下敷きになりながらも生還した。しかし１０年前から寝たきり状態だ。ミヨさんを介護するのは、茶道の弟子の麗子さん（当時７０歳）。５０年以上ともに暮らしてきた。介護される方もする方もストレスが溜まり、時にはぶつかるが、次の瞬間には笑顔が戻る。麗子さんは「師弟というより親子、それ以上かな」と言う。二人は信頼と尊敬の絆で結ばれている。

石川県能登半島の北端近くに、輪島塗や朝市で知られる輪島市がある。その輪島市の東部の名舟町８７戸が、御陣乗太鼓の集落である。昔、上杉勢が押し寄せたとき、面をつけ太鼓をたたいて追い払ったのが由来で、日本海の怒涛のような音色と、見得が特色だ。◆僅かの漁と田畑なので、出稼ぎに行く人が多いが、太鼓を続けるために、人々は輪島塗職人になった。子供も小学生になると同時に保存会へ入る。◆面を打つ浜高さんは、「名舟の男の生きざまを感じさせる」ように、と語る。◆輪島市名舟御陣乗太鼓、輪島塗【伝統的工芸品】

海への憧れと才覚で日本一の船乗りになり、一代で財を成した高田屋嘉兵衛。その出世譚と家族との確執、そして人生の結末を描く。（２００１年１月６日～２月３日放送、全５回）◆ロシア船ディアナ号にだ捕された嘉兵衛は、船長のリコルドに尋問される。国境紛争に巻き込まれたと知り、両国の争いを自ら解決すると心を決めてロシアへ向かう。一方、高田屋では病身のおふさが嘉兵衛の無事帰還を願って命がけの巡礼に出発した。

黒柳徹子がユニセフ親善大使としてアフガニスタンを訪問し、厳しい取材規制の中、タリバン政権下で生きる子ども達の困難な現状を伝える。◆１９９６年、イスラム原理主義を唱えるタリバンが首都カブールを制圧した。それ以来、アフガニスタンの女性たちは教育を禁じられ、一人で外出することも許されない。そんな中でも、ユニセフがタリバンに交渉して作った「秘密の学校」で学ぶ女の子たちがいる。一方、終らない内戦や干ばつのため多くの難民が生まれ、地雷の犠牲者も後を絶たない。前年の冬には・２０度の冷え込みで１００人の子どもが命を落とした。