１８年半、７９４本にわたって続いた長寿紀行番組。地域に根ざして生きる人々を描いた紀行ドキュメンタリーのスタイルを確立した。（１９６３年１０月７日～１９８２年３月１０日放送）◆北上山地の南端に位置する牡鹿半島の石巻市と牡鹿町。漁業が盛んな地域だが、時代とともに沿岸から近海、そして遠洋へとウエイトが移ってきている。その実情を描きながら、金華山沖の勇壮な鯨漁も紹介する。

若武者・源義経（尾上菊之助）のロマンに満ちた生涯を、絢爛たる歴史絵巻のなかにとらえる。物語の要所に現地のフィルムをインサートし、絵巻物などの説明とあいまって歴史への興味を高め、源平ブームのきっかけをつくった。ＮＨＫ大河ドラマ第４作。作：村上元三。（１９６６年１月２日～１２月２５日放送）◆第三十三回「壇ノ浦」。

日ソ航空協定によって東京―モスクワ直行便が運行されることになり、開放されたシベリアの空をはじめ素顔のソビエトをリポートする。（１９６６年７月９日～１９６６年８月６日、全５回）◆この回は、さわやかな春のモスクワ。観光客のあふれる町をとらえ、サーカス学校の練習風景、５月１日メーデーの軍事パレードなどを紹介する。

１９６５年～６６年当時の日本各地の習俗、行事、生活、技術などを記録したドキュメンタリー。◆観光ブームにわく伊豆大島。その賑わいの影に、やせた火山灰土壌と強い季節風、あるいは水不足に悩まされながら懸命に農作を続ける人々がいる。観光の拠点・大島元町とは対照的な差木地にその姿をみる。

１９６５年～６６年当時の日本各地の習俗、行事、生活、技術などを記録したドキュメンタリー。◆伊豆半島の西北の隅に突出する大瀬崎。駿河の海を隔てて富士を望むこの土地には、古来より武士や漁民の尊崇を集めてきた大瀬神社がある。この神社の４月４日の祭りを中心に、祭りに集まる駿河湾沿岸一帯の漁業の歴史を語る。

１９６５年～６６年当時の日本各地の習俗、行事、生活、技術などを記録したドキュメンタリー。◆「牛飼い」酪農は、一見ロマンティックに見えながら、実は緻密な計算と合理性を必要とし、さらにその計算を越えた愛情に支えられる産業である。十勝平野の西北・清水町熊手、上士幌町居辺にその歴史と問題点をみる。

１９６５～６６年当時の日本各地の習俗、行事、生活、技術などを記録したドキュメンタリー。（モノクロ）◆清水焼、あるいは京焼の名をもって知られる京都の焼物は、いわゆる○○焼と一括して言えないような多彩な個性的・歴史的作品群の総称である。老舗を誇る五条坂の通りに対して東山区日吉町、通称蛇ヶ谷は大正以後に生まれた新しい焼物地帯である。ここの人々は芸術家とか作家とかという言葉を好まない。彼等は良い茶わんを、良い皿を、良いツボを生みだすことが生きがいなのだという。この積極的な創作のエネルギーがまた新しい京焼を生みだしていく。京都という日本最古の人口都市の特殊性にふれながら、今日の京焼職人の意識を探る。

１９６５年～６６年当時の日本各地の習俗、行事、生活、技術などを記録したドキュメンタリー。◆修験道発祥の地、大峰山。その山麓の洞川は修験道と共に発達した村だが、さらにその底には、山国に生きる日本人すべてに共通した生活と心情がある。独特の柄杓作り、胃腸薬「陀羅尼助」作りを中心に、洞川村民の生活と心情を探る。