「ごくじょうラジオ」で中継車のリポーターとして多くの人と出会ってきたハンカクサイ。印象に残る逸材が多かった。中でも魅力的だったのが、働く女性たち。自分の仕事に誇りを持ち、どんな壁にも真正面から向き合っていく。そんな姿に惚れたハンカクサイが、彼女たちにじっくり話を聞く。スタジオに集まったのは、画廊経営、楽器店、飲食店、ガス会社勤務、県職員という２０代後半の女性５人。秋田の子育て政策は危機的状況で、産科医も不足しているが、彼女たちの結婚観は？　そもそも、今の男性に求めるものは？　秋田で楽しく暮らしていくのに足りないものは何？　テレビ番組「恋のから騒ぎ」のような演出で、彼女たちとハンカクサイが、トークで“今の秋田をぶった切る”。

仮７級は、秋田県最南端のにかほ市象潟を拠点に活動する女性フォークデュオ。いとこ同士の齊藤智子さんと珠樹さんが結成した。二人の歌には象潟の風景や人が、象潟の言葉で綴られている。軽快なリズム、口ずさみやすいメロディ、美しいコーラスは、特に中高年の心をつかんでいる。秋田市でもストリートライブを行うが、知名度も低く、ほとんど客が集まらない。メジャーデビューへの道は厳しい。仮７級は地元の成人式で歌うことになる。夢に向かってひた走る姿を新成人に贈りたいと、市の職員が決めた。そのライブで、智子さんが新成人にお願いがあると切り出した。「ある癌患者が多くの人から“ありがとう”の言葉を浴びて癌が治ったと読んだ。末期癌の父にも“ありがとう”の言葉を浴びせたい。あなたたちの若い力を貸してほしい」。携帯電話を通して“ありがとう”が病床の父親に届けられた。こうして誰かに支えられてきた。二人が「ありがとう」の気持ちを表せるのは、歌い続け、夢に向かって走る姿を見せ続けることだ。仮７級は「オイだのうた」を今日も歌い続ける。

車、音楽、落語など幅広い知識を持つイズミダタツヤが、毎回一つの話題を取り上げる。（２００９年４月放送開始）◆この日のテーマは電気自動車。２００９年の東京モーターショーにはかつてのようなスーパーカーの姿はなく、ハイブリッドカーや電気自動車が中心で、さながら環境フェアのようだったという。近未来の自動車、ＥＶの実情に迫る。ゲストは日本ＥＶクラブの上田てるみさん。ＥＶは連続走行距離が短いのですぐ停まるのでは？、家庭で充電するとき電気を大量に消費するのでは？という不安を持たれるが、最新のものは改良が進み、連続走行距離が４００ｋｍ（メーカーカタログ値）、充電の消費電力量はごくわずかで、これは上田さんの実感でもあるという。ＰＲはしているというものの、まだ認知度が低いＥＶ。とはいえ、騒音がなく二酸化炭素を排出しないＥＶはまさに環境の世紀、２１世紀の乗り物である。

「ハッピーアイランド」は１９８５年から放送されている長寿番組。今回は、何らかの理由で結婚式を挙げていないカップルに式をプレゼントする「オーキッドブライダル」を、沖縄国際洋蘭博覧会の会場から送る。オーキッドブライダルは１９９４年にスタートした企画で、これまでに３０組の夫婦が新たに結婚の誓いを立てた。今年は６３組の応募の中から２組が選ばれた。当選後の様子から挙式までの模様を録音を交えて紹介する。蘭で飾られた会場をチャペルに見立て、蘭の花と緑に包まれた印象的なウェディングに、ブライダル・ミュージシャンのむとうありさがミニライブで彩りを添える。お便りのテーマも「蘭」「花」「結婚式」をキーワードにして話題を募る。

安藤は定年前に放送局をリストラされた元ラジオ局アナンサー。彼は自宅の部屋からインターネットで、６０時間生放送の一人ディスクジョッキーを始める。昭和の偉大なＤＪへの憧れと、自分はもっとできるはずだといううぬぼれに突き動かされていたのだ。彼は入社した１９７０年のことを、思い出すままに語りだす。報道アナウンサーへの夢を抱いてラジオ局に入社した安藤だが、不本意ながら、伝説の深夜放送ＤＪオトイの元で新人生活をスタートしたのだった。インターネットラジオには意外な好反響が続々。しかし得意になっていた矢先、不穏なメールが届く。◆商業演劇から映像作品まで幅広く活躍する小劇団・くろいぬパレード代表の劇作家イケタニマサオによるオリジナルドラマ。出演：下條アトム、津嘉山正種、蟹江一平ほか

平日午前の２時間生番組。パーソナリティはすずき一平と高橋直子（２００４年４月放送開始）。北海道の民間に伝わる唄を紹介するコーナーで、今回は２つの作業唄を取り上げる。◆「よいとまけ」は、戦前に苫小牧の製紙工場で丸太を積む作業のときに歌われていた。作業に携わったのは、夫を亡くした若い母親たちだ。この唄を再現した方をゲストに迎え、実際に作業をしていた方へのインタビュー（十数年前に録音）や再現した唄を交えながら、作業の様子や、時代背景、当時の人々の生活を浮き彫りにする。一方、「黒ダイヤばやし」は１９６９年、夕張の最盛期に石炭をモチーフにしてできた唄で、夕張繁栄時代のシンボルだった。しかし、石炭産業の衰退と観光産業への転換において、次第に街でも聞かれなくなった。夕張在住の民謡歌手親子が当時の夕張の様子を語り、この唄をスタジオで歌う。

幅広い分野から講師を迎え、日本語をユニークな視点から捉える「私の日本語辞典」。４回シリーズで、日本文化史が専門の国士舘大学教授、原田信男さんを迎える。第１回は生命の循環と食、古代の狩猟・採集時代の食、日本の縄文・弥生時代の食、そして日本食の基礎となった米と魚と穀醤などについて伺う。聞き手は秋山和平。

北海道の自然や文化、歴史を取り上げ、北海道の自然が持つ魅力や不思議を、ゲストの話を交えて送る「ほっかいどう宝島」のスペシャル。◆これまでの放送で紹介した中から北海道の縄文文化と狩猟社会にスポットを当てる。古代の北海道では、本州とは違う独自の文化があったのではないか、と考えられる。農耕社会である弥生時代には移行せず、狩猟採取社会である縄文時代が続いたからだ。遺跡や出土品、関係者へのインタビューから、北海道の縄文社会の精神的豊かさや、交易の広がりが見えてくる。