森繁久彌と加藤道子による二人芝居の文芸ドラマシリーズ。音楽は古関裕而。１９５７年４月７日より続く長寿番組。◆季節のない街・その２「親おもい」：敗戦のどさくさで行方不明になっていた兄が１０年ぶりに帰ってきた。しかし兄は母にお金の無心をし、工面してもらった金を受け取るといなくなるということの繰り返し。弟の辰弥はそんな兄のことを苦々しく思う。◆原作：山本周五郎、脚本：大西信行。

露乃五郎による落語「大丸屋騒動」。◆伏見の大丸屋に仲のいい兄弟がいた。弟が祇園の芸者と深い仲になったが、家の者の意向でしばらく別々の家で暮らすことになった。しかし弟は家で世話をする者のすきをみて女のもとに向かう。

桂米朝による落語「親子茶屋」。◆商家の親方が遊び人の息子を呼んでその放蕩を戒めるが、理屈をこねて口答えするので腹を立てる。すっかり息子にあいそをつかした親方は出かけてしまうが、実は遊びに行っていた。

笑福亭松鶴シリーズの３回目。落語「吉野狐」。◆時計屋の若旦那が芸者や舞妓に金を使い込み親元を勘当され、身投げをしようとしたところをうどん屋に止められる。話を聞いたうどん屋は男を連れて帰って養子にする。

桂小文枝による落語「天王寺詣り」。◆大阪の天王寺では彼岸の七日間に無縁仏の供養をするために引導鐘をつくと聞いた男が、自分も飼っていた犬の供養をしたいと天王寺まで案内してもらい、お坊さんに引導鐘をついてもらう。

桂米朝による落語「けんげしゃ茶屋」。◆人をからかうのが好きな男が、縁起を気にする芸者をからかってやろうと、正月にやってきて縁起の悪いことばかり言って困らせる。「けんげしゃ」とは、げんを気にする人、げんをかつぐ人のこと。

森繁久彌と加藤道子による二人芝居の文芸ドラマシリーズ。音楽は古関裕而。１９５７年４月７日より続く長寿番組。◆季節のない街・その３「牧歌調」：長屋に暮らす増田と河口という二組の夫婦がいた。亭主は毎日働きに出て、女房は顔を合わせてはお喋りをするという、どこにでもいる仲の夫婦たちだった。ところがある日、増田の夫は河口の妻と、河口の夫は増田の妻と暮らすようになる。◆原作：山本周五郎、脚本：大西信行。

森繁久彌と加藤道子による二人芝居の文芸ドラマシリーズ。音楽は古関裕而。１９５７年４月７日より続く長寿番組。◆「峠」：河井継之助は江戸時代後期の越後長岡藩の筆頭家老、軍事総督であった人物。河井は明治維新の内乱の中で、藩の中立の立場を守ろうと奮闘するが、藩士としての矜持からあえて官軍と対決する道を選ぶ。それは維新の戦闘で最も壮絶と言われる「北越戦争」であった。◆最後まで武士としての志をつらぬいた河井継之助の生涯を描く。寸劇的な演出部分や、郷土史家の解説が挿入される。（１３回シリーズの第７回）◆原作：司馬遼太郎、脚本：能勢紘也。