阪神・淡路大震災で母を亡くした少女が４年ぶりに神戸を訪れる。震災の傷を乗り越えようするその心の揺れ動きを、一人のトラック運転手との短い出会いを通して描く。◆２０１４年１２月、青年海外協力隊員として南の島で教師をする２５歳の麻里奈（加藤紀子）のもとに「黒田が死んだ」という手紙が届く。その１６年前、９歳の麻里奈（川崎真央）は、彼女を引き取って一緒に住んでいた祖母を亡くし、徳島の祖母の家から大阪の親戚のところへ越さなければならなかった。黒田（宇崎竜童）はピアノ運送会社のドライバーで、その時にトラックに同乗させて送ってくれたおっちゃんだ。麻里奈は阪神淡路大震災の際に、倒れてきたピアノで母を失っていた。彼女は震災体験を心に封印し、現実に背を向けていた。

変わった生物の多いマダガスカル。今回は、ベマラハの石灰岩大地に生える植物と、原猿類に注目する。◆幹の内部に水を溜めるもの、岩の裂け目を３０メートルも根を伸ばすもの、ここの植物の姿形は全く不可思議だ。人類など霊長類の祖先の原型を今も留める原猿類は、７２種を数えるが、ベローシファカ、ワオキツネザル、アイアイなど８種が撮影できた。象鳥のエピオルニス、ゴリラ大のメガラダピスの骨格標本も見る。◆先住民の老人は昔、キツネザルを食べたと言うが、今は保護している。◆ツィンギ・ド・ベマラハ厳正自然保護区、ベレンティ保護区、チンバザザ動植物公園

開局３５年を機会に、「うつくしま、ふくしま」県民運動に呼応して選定委員会を組織、自然との共生、自然にやさしい心を再認識するための第一弾として「うつくしま百名山」を選定した。（１９９９年５月１０日～２０００年７月２４日）◆七ヶ岳を中心に多くの峰が連なり周囲を圧する風格をもっている。沢を登ると山頂の大展望を味わえる。中級向きの山といえる。

風はお天気界のギャング的存在。暴風をともなう台風やハリケーンは家や作物に甚大な被害を与え、ときには人命をも奪い去る。なにかと悪ものにされがちな風だが、実は地球環境と人間の繁栄を支えていることを実証する。石田ゆり子と宍戸開が世界各地の強風地帯からレポートを行う。トヨタＥＣＯスペシャル。

ユーフラテス川の源流は、トルコ東南の山岳地帯。紀元前２００年ごろ、そこにコンマゲネ王国があり、王アンティオコス１世は、自らを神と信じ、ネムルット・ダウの山頂に壮大な墳墓を築いた。◆ギリシャ神話の神々、王、鷲や獅子の像もあるが、地震などで首が落ち、墓も荒廃。しかし、ヘレニズム文化の精髄を伝え、幻想的で神秘的な美しさに満ちている。王国はやがてローマに編入された。◆麓の村の小学生たちは一家の働き手で、遺跡と無縁の生活。子ども達が夢の山を訪ねる一日を追う。◆ネムルット・ダウ

北海道東部に広がる根室原野に生きる野鳥の四季を追う。森・湿原・海。厳しくも多様な自然が様々な生命を育む。その頂点がアイヌの人たちがカムイ（神）の鳥としたシマフクロウとタンチョウ。今、絶滅の危機に直面しているカムイの鳥の交尾、誕生、巣立ちなど生命の営みを通して２１世紀に残す自然の大切さを描く。

　５年に一度開かれる大合唱祭を通じて、エストニアの豊かな民族文化を描くドキュメンタリー。◆バルト海に面したエストニアは人口１５０万人の小国だが、国民は歌うことが好きで、数百もの合唱団がある。ソ連から独立して８年目のこの年、５年に一度の大合唱祭が開催された。１３０年続くこの合唱祭には、全国各地からはもちろん、アメリカから里帰りする人もあり、全国民の１０分の１が参加するという。万感の思いを込めて人々が大合唱する『わが祖国　わが愛』。それは旧ソ連時代、国歌を歌うことさえ禁じられたエストニアの人々の心を支えた曲である。

広島には県立美術館をはじめ、多くの美術館があり、その環境、建物、収蔵品に特長をもち、多くの人に親しまれている。県内１３の美術館から、それぞれ２点の収蔵品（絵画、彫刻、書、陶磁器等）を推薦してもらい美術館の環境、建物を含めて、毎回１作品を取り上げる。今回は圓鍔勝三の彫刻「初夏」。