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ニュース映画

毎日世界ニュース 352 街を静かに 交通騒音防止運動

番組ID
N00571
※放送ライブラリーの視聴ブースでは、番組IDを入力することで、簡単に番組を選べます。
上映日
1958年05月14日(水)
時間(秒)
141
カテゴリ
社会
概要
「世界一うるさい都」といわれる東京。交通機関による騒音は、都会に住む人たちの神経をいらだたせている。特にひどいのが自動車の警笛。騒音は我々の肉体にどんな影響があるか、ウサギで実験してみると、呼吸数は倍増し、血圧がぐんと高くなる。人体の場合も同じことがいえる。こうした音の暴力を追放するため、警視庁では1958年5月10日から本格的に取締りを始めた。オートバイの排気音の取締まり。また、交通事故の発生は警笛に頼って運転する車が多いためとあって、みだりに警笛を鳴らす車には、白バイが出動、指導を行っているが、クセはなかなか直らないようだ。この都会が音の洪水から解放されるのは、果たしていつのことであろう。

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毎日世界ニュース 375 岐路に立つ日本

北海道苫小牧の王子製紙の争議は、労働組合を真っ二つに分裂させ、厳しい対立の中で無期限ストを既に3ヵ月以上も続けている。東京では、共同製本のストライキに、会社側は暴力団を雇入れて工場に入れるという戦前を思わせるような事態が起きている。昭和の初め、暗黒時代のメーデーを写したフィルムには、参加者を片っ端から身体検査をしたり、騎馬に乗って弾圧する警官の姿が記録されている。そして、いままた姿を現わした警官職務法(警察官職務執行法)改正案は、国民の間に再び不安の波を掻立てようとしている。そのため、1958年10月14日の国会は、社会党と自民党が激突して大混乱。行き詰まった国会審議は、議長斡旋でひとまず軌道に乗ったが、17日開かれた本会議に社会党が提出した撤回要求決議案は、少数で否決となった。この折、傍聴席から改正案即時実施のビラを撒いて暴れる右翼も飛び出し、国会の内外に一部の右翼の動きが目立つ時勢となった。こうした時期に、岸信介首相が外国人記者に語った内容が内外に大きな波紋を巻き起こした。折から北海道では、自衛隊始まって以来の大演習が行われ、戦争を放棄した憲法9条の改廃が、日本の運命を左右する天目山ともいうべきであろう。自衛隊のジェット基地となる茨城県小川町の百里ヶ原では、基地賛成派が、基地反対派の先頭に立つ山西きよ町長のリコール運動を進めている。苦境に立って、説得に駆けめぐっている山西さんの表情は、そのまま、岐路に立つ今日の日本の表情につながっているのである。


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