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【企画展示】  吉村作治のエジプトと太陽の船展

 約5000年前にナイル川のほとりで誕生した古代エジプト文明に取り組み、アジアで初のエジプト調査隊を組織し発掘調査を続けてきたのが、エジプト考古学者の吉村作治教授です。
 吉村教授は四半世紀にわたる発掘調査を通じて、ピラミッド・ミイラ・ツタンカーメンの謎を解き明かす上で価値ある、世界的大発見をいくつも成し遂げてきました。また、数々のテレビ番組を通じ、私たちにエジプトや考古学の魅力を伝え続けてくれています。
 今の展覧会では、子供の頃の夢を諦めずエジプト考古学者となった吉村教授の半生と教授の発掘成果に基づく「古代エジプト文明の謎とロマン」をパネル・映像・数々のレプリカ(複製品)の展示で伝えます。
 また、2005年1月に早稲田大学古代エジプト調査隊によってなされた世界的大発見「3800年前の未盗掘の完全ミイラ発見」と、発掘・復原のための本格的な調査がすすめられている「第2の太陽の船」についても詳しく紹介します。
 また、関連イベントとして、本展覧会の監修者でもある吉村教授と、展覧会プロデューサーである RKB毎日放送の山田尚氏を迎えてのトークショーを開催いたします。
 ※展覧会初日11月19日(金)には、吉村教授が来場する予定です。
                              
  • 会  期 : 2010年11月19日(金)−2011年1月30日(日) ※月曜休館(月祝の場合は翌日休)、年末年始12/29(水)− 1/4(火)
  • 会  場 : 放送ライブラリー イベントホール・映像ホール
  • 開館時間 : 10時−17時
  • 主  催 : (財) 放送番組センター
  • 企画・制作 : 吉村作治のエジプトと太陽の船展実行委員会、RKB毎日放送
  • 監  修 : 吉村作治(早稲田大学名誉教授・工学博士)
  • 制作協力 : アケト
  • 後  援 : 早稲田大学エジプト学研究所
  • 入  場 : 無料

 [展示構成]

 

◆吉村教授のギャラリー・トーク 12月18日(土) 14:00/15:30◆

〜会場にて吉村教授が展示品について解説します(申込不要・所要約1時間)〜

 

Part1.吉村少年エジプトに憧れる

 小学4年生の頃、いじめられっ子だった吉村少年の避難場所は図書館。そこで出会ったのがイギリス人のエジプト考古学者ハワード・カーターの伝記『ツタンカーメン王のひみつ』でした。

 その後、1966年に念願のエジプト現地踏査に成功するまでの波乱に富んだ人生を時々の写真で紹介します。

 

Part2.吉村作治のエジプト大発見

 1971年、アジア人で初のエジプト調査隊が、かつての都テーベのあったルクソール西岸マルカタ南遺跡で鍬を下ろしました。吉村教授をはじめとする早稲田隊の数多くの発掘成果を紹介します。


エジプト展・セヌウ.jpgのサムネール画像<世界的大発見!未盗掘・完全ミイラ>
 早稲田大学古代エジプト調査隊(隊長・吉村作治)はダハシュール北遺跡において、2005年1月5日に未盗掘の木棺とその中に納められたミイラを発見。発見された彩色箱型木棺とミイラはツタンカーメンの時代よりも古く、未盗掘、未損傷の「完全なミイラ」として学術的価値の高いものでした。

 その未盗掘の木棺は、縦182cm、幅57cm、高さ105cmと極めて大型であり、全体が黄色で塗られ、全面に銘文体が水色で描かれていました。

 この被葬者は「行政官」の称号を有するセヌウであることが銘文から読み取れます。また木棺の形態から、セヌウは中王国時代から第2中間期(約4000〜3500年前)の人物と考えられています。この世界的大発見・3800年前の未盗掘の完全ミイラ発見の軌跡を、映像・実物大レプリカ等の展示で詳しく紹介します。

 

Part3.吉村作治とツタンカーメンの不思議な関係

 ツタンカーメンの黄金のマスクは3000年間にわたって栄華を極めた古代エジプト文明の象徴です。そのマスクをはじめ、黄金の棺や厨子のレプリカを展示し、少年王ツタンカーメンの魅力に迫ります。

 

Part4.古代エジプト人の生と死

 古代エジプトにおいてファラオ(王)は神でした。ここでは、永遠の生を信じミイラを残した古代エジプトの人々の生活ぶりや死生観を探ります。

 

エジプト展・太陽の船.jpgのサムネール画像Part5.太陽の船

 1954年にクフ王のピラミッドの南側から発見された全長32.3m、幅4.9m、深さ5.2mのピットに収められていた「太陽の船」は、ファラオの死後、ラー神とともに乗って天空を航行すると考えられていたものです。これと対になる船の存在を信じた吉村教授が1987年、電磁波地中レーダーを用いた探査を行い第1の船の西側から発見したのが第2の太陽の船です。
 現在、吉村教授を所長として「NPO法人 太陽の船復原研究所」が設立され、「第2の太陽の船」を発掘・復原するための本格的な調査が開始されています。この調査の方法の紹介や最新情報、復原した船の復原予想模型を展示します。

 

Part6.ヒエログリフを学ぼう

 古代エジプトの象形文字ヒエログリフは美しい形を持っています。その仕組みを学び、実際に自分の言葉や記念の言葉などを書いてみることが出来るコーナーです。

 

Part7.吉村作治おすすめエジプト観光スポット

 ギザのピラミッドやスフィンクス、アブ・シンベル大神殿、カルナック神殿などナイル川河畔に広がる歴史的遺産を中心としたエジプトの観光スポットをビジュアルに紹介します。

 

エジプト展・ピラミッド&スフィンクス.JPG放送ライブラリー視聴フロアでは、吉村教授が関わったテレビ番組、その他エジプト関連の番組を多数ご覧頂けます

 

写真/©アケト 

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