出前授業開催リポート

 「出前授業」は、放送局で働いている方々に放送ライブラリーに来ていただき、子どもたちに「ニュースができるまで」や「放送局の仕事」について話していただくプログラムです。講師社はテレビ朝日とTBSにお願いしており、校外学習等で放送ライブラリーに見学に来る学校に実施しています(申し込み制)。
 出前授業はどのように行われているのでしょうか。授業の様子をリポートします。

◆大和市立文ヶ岡小学校5年生 61名

講師社:TBSテレビ

 DSC_1125-p.JPG今回の講師は、「筑紫哲也NEWS23」や「報道特集」のディレクター、「ニュース23」編集長、社会部記者などニュース報道の現場で働いてきた岩花光さん。「ニュースができるまで」という出前授業のテーマにぴったりの先生です。

 毎日、報道局に飛び込んでくるニュースは数え切れないほどあります。その中から今日放送するニュースを選ぶ基準は、「人々の暮らしに関係あるもの」「緊急性があるもの」「人々が関心を持っているもの」などいくつかあります。

 ニュースを選ぶのは編集長の仕事。みなさんには、6本のニュースの中から今日放送するニュースを順に3つ選んでもらいました。なぜそのニュースを選んだか、どうしてその順番にするかの理由も考えなければなりません。政治のニュース、海外のニュース、事件や事故のニュース・・・「こっちのニュースの方が大事だよ」「こっちの方がみんなの関心が高いんじゃない?」編集長になったつもりで、班ごとに頭をひねります。

 最後に、選んだニュースを発表してもらいます。着眼点は班によってさまざま。「事件のニュースは急いで伝えないといけないから1番目にしました」「暗いニュースばかりが続いたので、3番目は明るいニュースにしました」・・・みんな一生懸命考えて発表してくれました。

 「ニュース選びに正解はありません」と岩花さん。誰に向けて、何時に放送するニュースかによっても、選び方や順番は変わってくるそう。「興味がある人は、毎日のニュースを見て、どんなニュースがどんな順番で放送されているか、気を付けて見てみるといいよ」というアドバイスも。今日からいつもとは違った目でニュースを見られそうです。

 

◆川崎市立南生田小学校5年生 188名

講師社:テレビ朝日

DSC_1030-p.JPG この日の講師は、「ザ・スクープ」「スーパーモーニング」でディレクター、「サンデープロジェクト」でプロデューサーを務めるなど報道番組制作に長く携わってきた鈴木裕美子さん。

 最初に鈴木さんがみんなに質問したのは「新聞とテレビのニュースの違い」。「どこでも読める新聞」「映像と音が付いているのがテレビ」など、次々と手が挙がります。

 いつでも読める新聞とは違い、放送は時間と切っても切れない関係にあります。テレビで流れるニュースは大体1分=60秒が基準ということで、まずは60秒がどのくらいか体感することにしました。目をつぶってそれぞれ頭の中でカウントをし、60秒だと思ったところで手を挙げてもらいます。中には15秒で手を挙げた気の早い人も。60秒という限られた時間の中に、必要な情報をギュっと詰め込んだものがテレビのニュースなのです。ひき続き見た「ニュースができるまで」のVTRでも、放送時間の直前まで編集などの作業をし、本番中も秒刻みで働く多くのスタッフが番組作りを支えていることが分かりました。

 時間ということでは、本番前にフロアディレクターがする「カウントダウン」も重要な仕事。最初に鈴木さんが見せてくれたお手本は、10からのカウントダウンなのに抜けている数字がいくつかありました。何だか分かりますか?・・・答えは1と2、それから9です。

 「1,2を言わないのは、本番のマイクに声が入ってしまうのを防ぐため」だということはみんなにも想像がつきました。では9は?

 「9は『キュー』と聞こえますね。放送の世界では『キュー』に色々な意味があって、その中に『始め!』という意味もあるんです。10の次に9を言うと、『始め!』の合図の『キュー』と間違えてしまうから言わないんです」と鈴木さん。

 確かに、「キュー出し」などの言葉は、バラエティ番組などでも聞いたことがありますね。最後に、みんなも両手を上げて、ディレクターになったつもりでカウントダウンに挑戦しました。時間を大切に、チームワークよく働くのが「放送局の仕事」なのです。

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 より充実した体験学習となる「出前授業」。子どもたちにとっては、実際に放送局で働く人から直接お話を聞ける貴重なチャンスです。放送ライブラリーの展示見学や番組視聴等と組み合わせることで、放送について総合的に学習することができます。

講師の先生によって、出前授業の内容は変わります。

◇放送文化基金 助成活動◇

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