今年は、1868年の明治維新から150年の節目にあたります。幕藩体制から近代国家への大きな変化はどのようになされ、日本人はこの時代をどのように生きたのでしょうか。これ以降、人々の暮らしや社会制度など幅広い分野の改革が進み、近代日本の礎が築かれていきました。
今回の「番組を視聴する会」では、作家・司馬遼太郎氏が語る「明治」に対する熱い思いや、明治維新とその後に活躍した人たちの人物伝、文明開化、廃藩置県などを題材にした番組12本を取り上げます。西郷隆盛、大久保利通、小松帯刀、島津斉彬、松浦武四郎、新島八重、山川捨松、海老名リン、若松賎子…。番組を通して先人たちの軌跡をたどり、150年前に思いをはせてみてはいかがでしょうか。
【上映番組】(放送日順、文中敬称略)
『ふるさと紀行 明治は甦る 三重県庁舎』(東海テレビ/1985.4.6/12分)
博物館明治村(愛知県犬山市)に移築・保存されている明治時代の建造物を紹介するシリーズ。三重県庁舎は、明治12年(1879)12月に竣工した。以後、85年にわたり県政を支えた庁舎は、
重要文化財として今もその威容を伝えている。
『ふるさと紀行 明治は甦る 西郷従道邸』(東海テレビ/1985.5.4/12分)
東京・上目黒にあった西郷従道(隆盛の弟)の邸宅は、鹿鳴館で開かれた華やかな舞踏会をしのばせる木造建築である。
『ドラマ人間模様 國語元年 第1回』(NHK/1985.6.8/45分)
現在使われている口語の共通語がいかに作られたかを、日本語の共通語制定を命じられた文部省官吏の屋敷を舞台に、ユーモラスに描く連続ドラマ。作:井上ひさし、音楽:宇野誠一郎、演出:村上佑二。
◆第12回放送文化基金賞ドラマ番組部門奨励賞、第18回テレビ大賞番組賞、第23回ギャラクシー賞奨励賞。
『ヨコハマはじめて物語 鉄道』(テレビ神奈川/1987.1.17/15分)
安政6年(1859)に開港した横浜は、いち早く外国文化を取り入れた。それらを紹介する子ども向けシリーズ。明治5年(1872)、横浜と新橋の間に日本最初の鉄道が開業した。
『ヨコハマはじめて物語 日刊新聞』(テレビ神奈川/1987.2.7/15分)
明治3年12月8日(1871年1月28日)、日本で最初の日本語日刊新聞「横浜毎日新聞」が創刊された。現在の新聞とほぼ同じ体裁で、主に貿易に関する記事を載せていたという。
『NHKスペシャル 太郎の国の物語 第5回 侍の終焉』(NHK/1989.11.29/50分)
作家・司馬遼太郎が独自の史眼で明治草創期を語るシリーズ。西南戦争は、結果として700年にわたる"侍"を滅ぼした。武士制度廃絶の最高責任者・西郷隆盛こそ、誰よりもその侍とその心を愛していた。
『桂三枝の歴史再発見ドキュメント 明治四年のクーデター 都道府県のネーミングの謎に迫る!』(中京テレビ/1993.2.7/73分)
明治4年(1871)、大久保利通、木戸孝允、西郷隆盛らによって断行された廃藩置県。策定にあたったのは当時の大蔵省の若き官僚たちであった。
『歌之介のさつま維新のボッケモン』(鹿児島テレビ/1997.4.7ほか/24分)
鹿児島県出身の落語家・三遊亭歌之介が西郷隆盛、大久保利通、小松帯刀、島津斉彬らの横顔を紹介する1話3分のミニ番組。監修:原口泉。8話まとめて紹介。
◆第35回ギャラクシー賞奨励賞。
『ふくしまの素顔 50回放送記念 士魂の会津人 ~維新からの人物列伝~』
(福島中央テレビ/1999.8.29/52分)
作家・早乙女貢とリポーター本城ゆきが、新島八重をはじめ戊辰戦争後各界で活躍した会津人16人の足跡をたどる。
『ほっかいどう百年物語 松浦武四郎』※ラジオ番組(STVラジオ/2000.11.12/26分)
北海道の開拓や発展に尽くした人物を、ドキュメンタリータッチの朗読で紹介する。今回の主役は「北海道」の名付け親、松浦武四郎。2018年は、北海道命名150周年にあたる。
『竹丸のおもしろ歴史寄席』※ラジオ番組 (南日本放送/2013.1.12/28分)
鹿児島市維新ふるさと館での公開録音。前半は鹿児島県出身・桂竹丸の歴史落語「西郷隆盛」。後半は、竹丸と同館特別顧問の福田賢治ほかのみなさんが西郷隆盛をテーマに語り合う。
『維新伝心 西郷どんの教え』※ラジオ番組 (南日本放送/2015.1.26ほか/40分)
西郷隆盛の言葉を記した『南洲翁遺訓』を、フィールドワークを中心にした歴史トークが人気の東川隆太郎が歴史初心者にもわかりやすく解説するラジオ番組。5回分をまとめて紹介する。
【上映スケジュール】