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【セミナー】  公開トークショー 第13回 人気番組メモリー「NHKのど自慢」レポート

 「人気番組メモリー」は、広く教育・教養、家庭、エンターテインメント、ニュース・ショーなどの分野で話題になった番組を取り上げ、出演者や制作スタッフから制作当時のエピソードや裏話を聞く公開トークショーです。
 第13回は、2015年番組開始70年目を迎えた『NHKのど自慢』を取り上げました。歴代司会者や制作者、番組をきっかけにプロデビューを果たした出場者のトークを中心に、毎週日曜昼の生放送で全国各地の歌声を伝え続けてきた、超長寿番組の歴史と未来を見つめました。


  • 日 時 : 2015年11月7日(土)13時30分~16時00分(13時開場)
           ※上映を交えながらゲストによるトーク
  • 会 場 : 情文ホール(横浜情報文化センター6階)
  • ゲスト : 金子 辰雄(元NHKアナウンサー/1970年8月~1987年3月担当)
          宮川 泰夫(元NHKアナウンサー/1993年4月~2005年3月担当)
          荒木 利幸(プロデューサー)
          徳永ゆうき(歌手/2011年NHKのど自慢グランドチャンピオン)
  • 司 会 : 渡辺 紘史(放送人の会)
  • 主 催 :(一社)放送人の会、(公財)放送番組センター

2016.11.7 終了しました。トークショーの抄録をこちらに掲載しています。

<番組概要>
1946.2.22.jpg 敗戦後間もない昭和21年(1946年)にラジオ第1放送『のど自慢素人音楽会』としてスタート。一般の国民がマイクの前で歌を披露するという"聴取者(視聴者)参加型"という形式は、誰もが進んで自己表現できるという戦後の民主化を象徴していた。その後、サンパウロ、サンフランシスコ、北京、台湾など海外でも収録。年間のチャンピオンの中からグランドチャンピオンを選ぶ「NHKのど自慢チャンピオン大会」も開催されている。(1946年1月19日~放送中/NHK)

<トークショーのようす>
 放送で喋るのはプロのアナウンサーか専門家だけだった時代、素人の歌が電波で流れるのは画期的なことだった。宮川は「『人が大きな口を開けて笑顔で歌えるのは、平和な時代だからこそ』という高橋圭三アナの言葉を 胸に司会を務めていた」と振り返った。高2でグランドチャンピオンに輝き、プロデビューを果たした徳永は「家族揃って演歌好き。チャンピオンとなり祖父にもステージに上がってもらえた」と感慨深げ。 17年間司会を務め「ミスターのど自慢」と呼ばれた金子は「出場者同士が同窓会を開いたり、中には結婚するケースも。歌番組ではなく人と人とのふれあいの番組」と語り、荒木も「歌の巧拙を競うのではなく、 その歌を歌う人の"思い"を伝えていく」と頷いた。戦後民主主義の象徴『のど自慢』は、平和と共に70年を歩み続けてきたと言える。最後は徳永が新曲を披露し、温かい拍手の中での幕となった。