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【セミナー】  公開セミナー「名作の舞台裏」レポート:2011年度

名作の舞台裏 第30-31回『15歳の志願兵』『黄金の日日』 当日の様子をレポートします。


◇公開セミナー・第30回名作の舞台裏 『15歳の志願兵』◇

日 時 : 2011年11月23日(水・祝)
会 場 : 情文ホール(横浜情報文化センター6階)
ゲスト : 池松壮亮(出演)、高橋克典(出演)、大森寿美男(脚本)、川野秀昭(演出)
      磯 智明(制作 ※特別登壇)
司 会 : 渡辺紘史(放送人の会)
主 催 : 放送人の会、(財)放送番組センター

<作品の概要>
 昭和18年、航空兵不足解消のため、海軍予科練習生の志願者数を強制的に割り当てられた名門・愛知一中。初め冷静だった生徒たちは、軍人の語る戦争体験談や愛国心に次第に魅了され、異様な熱気の中ついに700人全員が志願する...戦争に飲み込まれていく少年達の青春、彼らを戦場へ送らざるを得なかった教師や親の葛藤を、実話を元に詩情豊かに描いたNHKスペシャル終戦特集ドラマ。文化庁芸術祭優秀賞、ギャラクシー賞テレビ部門選奨、中部テレビ大賞特別賞受賞。(2010年8月15日/NHK)

<セミナーのようす>
 登場人物と同様の戦争体験を持つ八十代から十代まで幅広い参加者が集まった。「図書館の郷土資料コーナーで見つけた手記が原案となり、多くの一中卒業生にも取材させてもらった。名古屋だからこそできたドラマ」と川野。池松は「生半可な気持ちで演じられない」と感じ、共演者と知覧特攻平和会館を訪れた。親友の遺した日記を読み上げるシーンは、その瞬間に噴き出る感情を大切にしようと一回で撮り切ったと明かした。高橋は「教師、父親でありながら弱い所を持った人間臭い人物。従来のヒーロー的な役とは異なり、純粋に役者として向き合えた」と語った。「戦争という特殊な状況下だけでなく、雰囲気を読んでつい周囲に迎合するということは今も起こりうる。単なる『戦争物』ではなく今に通じるテーマだと思った」と大森。磯は作品の背景やキャスティングの裏話などを披露した。戦後65年、現代の我々の胸を打つ作品に会場は惜しみない拍手を送った。


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◇公開セミナー・第31回名作の舞台裏 『黄金の日日』◇

日 時 : 2012年2月21日(火)
会 場 : 情文ホール(横浜情報文化センター6階)
ゲスト : 松本幸四郎(出演)、竹下景子(出演)、近藤 晋(制作)、高橋康夫(演出)
司 会 : 渡辺紘史(演出家・放送人の会)
主 催 : 放送人の会、(財)放送番組センター

<作品の概要>
 堺とルソン島を行き来し、信長や秀吉といった権力者とも対等に渡り合いながら、貿易で巨万の富を築いた豪商・呂宋助左衛門の人生を描いた。大河ドラマとしては初めて「経済」をテーマに取り入れ、最初に設定したストーリー構成に沿って原作の城山三郎と脚本の市川森一が平行して作品を書き進めていくという従来とは異なる手法を取った。またフィリピンでの海外ロケ、商人の視点から見た戦国武将像など、画期的な試みも話題になった。(1978年1月8日~12月24日/全51話 NHK)

<セミナーのようす>
 "大河初"が多々試みられた意欲作。近藤は「"大河に新しい風を"という野心があり、城山には『ブラウン管に小説を書いて下さい』と依頼した」と振り返る。「役に扮して台詞を言うのではなく、その役を『生きる』のがテレビ。舞台はすべて休み、助左衛門を生き切った一年間だった」と松本。高橋は「フィリピンの40度の暑さの中で、背筋をすっと伸ばして立っていた助左衛門の姿が目に焼きついている」と懐かしんだ。前年末に亡くなった脚本の市川について、竹下は「テーマは無機質な経済でもしっかりと人間が描かれており、台詞も詩情に溢れていた。自分のような若い役者を育てようとリーダーシップをとってくれた」と悼んだ。歌舞伎の松本やテレビ育ちの竹下をはじめ、前衛劇団、ミュージカル、映画と様々なジャンルの役者が集まり、現場は熱気に満ちていたという。制作者と役者の熱意が、まさに戦国の世のようなエネルギーを生んだ大作だった。

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