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【企画展示】  「市川森一・上映展示会 夢の軌跡」 長崎で開催

 数々の名作ドラマを生み出した脚本家・市川森一氏の業績を偲び、放送ライブラリーでは「市川森一・上映展示会 夢の軌跡」を開催いたしました(2012年12-2月)。
 このたび、本展を、市川氏が名誉館長を務められた長崎歴史文化博物館で開催することになりました。
 市川森一氏は1941年長崎県諫早市生まれ。1966年『快獣ブースカ』(日本テレビ/円谷プロダクション)で脚本家デビュー。『ウルトラセブン』(TBS/円谷プロダクション)など初期のウルトラシリーズも多数担当します。1974年『傷だらけの天使』(日本テレビ/東宝)でその名を知られるようになり、1978年には37歳の若さでNHK大河ドラマ『黄金の日日』を執筆。1982年『淋しいのはお前だけじゃない』(TBS)で第一回向田邦子賞を受賞。それ以降も、東芝日曜劇場の数々の単発ドラマ、人気サスペンス「モモ子シリーズ」(TBS)や多くの連続ドラマを手掛けます。大河ドラマは『山河燃ゆ』(1984)、『花の乱』(1994)も執筆。また、故郷・長崎を愛し、長崎を舞台にした作品も多数執筆しています。
 長年、日本放送作家協会理事長も務め、脚本家の地位向上を図るとともに、保存されることなく散逸・消失していく危機にあった脚本・台本の収集を提言し「日本脚本アーカイブズ」設立運動の先頭に立ち、更にアジアの放送作家と制作者が集う国際会議「アジアドラマカンファレンス」も推進しました。
 本展では、デビュー作『快獣ブースカ』から、遺作となった『蝶々さん』(2011年・NHK)まで市川森一氏の全作品の紹介、台本・直筆原稿、著作本、愛用の品・ゆかりの品などを多数展示します。また、市川作品の出演者、プロデューサー、演出家、監督、脚本家、音楽家など市川氏と親交のあった各界の方々約50人から、今回の企画展に寄せられたメッセージを紹介します。
 併せて、放送ライブラリーの公開番組から選りすぐりの市川作品を上映します。
 市川作品のタイトルには“夢”という言葉が数多く見られます。『夢の鐘』『夢の鳥』『夢の指環』『面影橋・夢いちりん』『夢帰行』…。夢と現実を行き交う市川作品の美しい世界…。
  本展において、“夢見る力”を信じた市川森一氏の“夢の軌跡”をお伝えできれば幸いです。


  • 会期:2013年4月6日(土)-5月26日(日) ※休館日:4月16日(火)、5月21日(火)
  • 時間:8:30-19:00(入館18:30まで) ※初日4月6日(土)は13:00開場
  • 会場:長崎歴史文化博物館 3階企画展示室
     〒850-0007 長崎県長崎市立山1-1-1
     TEL 095-818-8366 FAX 095-818-8407
  • 主催:(公財)放送番組センター、(一社)日本放送作家協会、
      (一社)日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム、長崎歴史文化博物館
  • 協力:NHK、TBS、日本テレビ、中部日本放送、北海道放送、テレビ長崎、東宝、
      円谷プロダクション、諫早市立諫早図書館
  • 後援:長崎県、長崎市、長崎県教育委員会、長崎市教育委員会
  • 入場:無 料

〔展示内容〕
長崎歴史文化博物館「市川森一・上映展示会 夢の軌跡」特設サイトは こちら


1.作品紹介
デビュー作『快獣ブースカ』から遺作『蝶々さん』まで、市川森一氏の全作品を年表、番組写真などで紹介します。

2.台本、直筆原稿
市川氏の名作ドラマの台本の数々、また貴重な直筆原稿も多数展示します。

(c)円谷プロ

3.著作本
自選シナリオ集「センチメンタルドラマ集」「メランコリックドラマ集」「ノスタルジックドラマ集」「メメント・モリドラマ集」などのシナリオ集を始め、小説「夢暦長崎奉行」「蝶々さん」「幻日」など、全著作本を展示紹介します。

4.愛用の品、ゆかりの品
愛用の万年筆・原稿用紙、名作ドラマを生み出した創作ノート、直筆の"夢"の色紙の展示。また市川氏は『快獣ブースカ』が大変お気に入りで、たくさんの人形を大切に持っていました。そんな市川氏のお宝のブースカたちも紹介します。

5.特別展示 メッセージ
市川作品の出演者、プロデューサー、演出家、監督、脚本家、音楽家など、市川氏と親交のあった各界の方々約50人から、今回の企画展に寄せられたメッセージを紹介します。

6.放送ライブラリーと市川森一
市川氏が登壇された、放送ライブラリー公開セミナー名作の舞台裏『淋しいのはお前だけじゃない』(2003年)・『十二年間の嘘』(2006年)、「脚本と私」(2007年)、及び本年2月市川氏追悼で開催した、名作の舞台裏『黄金の日日』などの様子を紹介します。

7.デジタル脚本アーカイブズ 市川森一の世界
市川作品の世界観に触れていただくサイトの紹介。手書き原稿や写真、関係者のインタビューを掲載しています。
 デジタル脚本アーカイブズ (2013年末まで公開予定)。


〔番組上映会〕

<上映プログラム>
※放送局表記/NTV=日本テレビ、HBC=北海道放送、CBC=中部日本放送、KTN=テレビ長崎

A.代表作
13:00 ウルトラマンA 第1話 輝け!ウルトラ五兄弟
     (円谷プロダクション・1972年・26分)
14:00 金曜ドラマ 淋しいのはお前だけじゃない 第1話 一本刀土俵入り
     (TBS・1982年・48分)
15:00 ザ・サスペンス 十二年間の嘘 乳と蜜の流れる地よ
     (TBS・1982年・96分)

B.東芝日曜劇場佳作選
13:00 東芝日曜劇場 冬の時刻表(CBC・1975年・47分)
14:00 東芝日曜劇場 春のささやき(HBC・1980年・48分)
15:00 東芝日曜劇場 鼓の女(CBC・1981年・47分)
16:00 東芝日曜劇場 サハリンの薔薇(HBC・1991年・48分)

C.故郷長崎
11:00 弾けて翔んだ200人 -市民ミュージカル700日の記録-(KTN・2003年・46分) 
※市川森一脚本の舞台上演までの道のりを追ったドキュメンタリー
13:00 明日 1945年8月8日・長崎(NTV・1988年・94分)
15:00 ドラマ おいね -父の名はシーボルト-(NHK・2000年・69分)

D.秀作ドラマ選
13:00 スペシャルドラマ 幽婚(CBC・1998年・72分)
15:00 ドラマ 風の盆から(NHK・2002年・75分)


※都合により、上映作品を変更することがあります。

特別上映 ※展示会場内モニターにて上映 11:00、12:00、13:00、14:00、15:00 連日
向田邦子賞20年記念トークショー
  「脚本家ほど素敵な商売はない!」(NHK・2002年・55分)

上映スケジュールは こちら

放送ライブラリーでは、この上映会での作品以外にも、市川森一さんの脚本作品や関連番組を多数公開しています。

 市川さん関連の公開番組の全リストは こちら