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【セミナー】  公開トークショー 第10回人気番組メモリー「日曜美術館」レポート

「人気番組メモリー」は、広く教育・教養、家庭、エンターテインメント、ニュース・ショーなどの分野で話題になった番組を取り上げ、出演者や制作スタッフから制作当時のエピソードや裏話を聞く公開トークショーです。第10回は、1976年に始まり現在も放送中の長寿番組「日曜美術館」(NHK)を取り上げました。


  • 日 時 : 2013年3月20日(水・祝)13時30分-16時00分(13時開場)
          ※上映を交えながら、ゲストによるトーク
  • 会 場 : 情文ホール(横浜情報文化センター6階)
  • ゲスト : 太田治子(作家・初代キャスター)、千住 明(作曲家・現キャスター)
          西松典宏(演出)、小河原正己(制作・放送人の会)
  • 司 会 : 加賀美幸子(アナウンサー・放送人の会)
  • 主 催 : 放送人の会、(公財)放送番組センター
  • 入 場 : 無料(抽選で200名)

<番組概要>
 日曜朝、世界一流のアートを味わえる美術番組。毎回著名なゲストを招き、独自の視点で作品の魅力を語りながら、絵画、彫刻、工芸、現代アートなど、古今東西のさまざまなジャンルのアート作品をじっくりと鑑賞する。作品に込められた巨匠の思いや卓越した技法の秘密、作品を生みだした時代の息吹など"美"にまつわる物語を伝える、今年で37年目となる長寿番組。(1976年4月11日- 放送中/NHK)

<セミナーのようす>
 番組開始当初は、「私と○○」というテーマで、著名人が好きな画家や彫刻家について語るという形をとっていた。美術に関する著作も多い太田は「大作家たちが自らをさらけ出し、時に涙しながら語ってくれた」と振り返る。西松も「美を鑑賞するのは一般の人。専門ではない人が語ることで、視聴者も等身大に理解できたのでは」と話した。番組の転換期となった80年代半ば、無名の画家・田中一村をとり上げた小河原は「美術界からは黙殺・非難されたが、視聴者からは1000通を越える大きな反響があった」と語った。2011年からキャスターを務めた千住には震災と美術の関係が重いテーマとなり、「番組で何を伝えればいいのか、美術や音楽にはどういう役割があるのかを自問し続けた2年間だった」と話した。各登壇者の「思い出の1本」や「私と○○」も、映像や画像をふんだんに使用して紹介され、充実した内容のトークショーとなった。